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1週間の密着取材で勝ち馬を探し出すGI企画『東西現場記者走る』で、2歳女王決定戦・阪神ジュベナイルフィリーズは東京サンスポの千葉智春記者(32)が担当する。連載初日は、重賞を含め牡馬相手に無傷の3連勝中のジューヌエコールに注目した。メンバー最上位の実績馬に死角はないのか。陣営に手応えを探った。
日曜夜は新幹線での移動中、飲んでいた缶ビールに乗客の荷物が触れて中身をぶちまけられ、寮に着くや洗濯機を回すハメに…。怒りがわいていたが、栗東トレセンで迎えた初日の澄み切った青空を見て冷静さを取り戻せた。今回は力関係がまだ不明確な2歳の乙女たちが相手。冷静でなければ捜査はままならない。
最初のターゲットはジューヌエコールだ。オープン勝ち馬9頭というメンバーの中でも、重賞を含む3戦3勝と実績最上位。過去10年を見ても、前走で重賞を勝ち、デビューから連対を外さず、経験が全て1400メートル以上なら【2・1・1・0】という好データもある。見逃せない存在だ。
「一走一走、課題を与えられながらクリアしてくれている」。戦歴を振り返り、安田翔助手も素質を評価する。中京、阪神、京都と異なるコースで3連勝。上がり3ハロンも全てメンバー最速だ。「燃えすぎるので、前に馬を置いて、しまいに脚を使う競馬を教えてきた。前走は距離延長、スローの流れにも対応してくれた」。重馬場もデビュー戦で克服。異なる条件で力を出し切るセンスは特筆ものだ。
懸念材料は、「実際に見せてはいないけど、乗っていて怪しい部分はある」という気性。同じ安田厩舎所属だった全兄ルミナスウイングはダートで4勝したが、気難しさゆえ成績が安定しなかった。「上(兄)を知っているので燃えすぎないように、と。今回は初めての在厩調整でも気持ちのコントロールに気をつけているし、落ち着いている」。同助手は慎重な口ぶりだが、順調な調整に笑顔。レースで能力を出せるように、という陣営の尽力を感じた。
「緩さもある中で、結果を残してくれている。ポテンシャルは高いと思う」と安田翔助手。やはり実績最上位を素直に信頼するか-。いや、気になる馬はまだまだいる。週末までじっくり悩み抜かねば。
★阪神ジュベナイルFの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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