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ウマニティプロ予想家・霧が、今週の重賞出走馬の中から、特に的中への鍵を握りそうな1頭にフォーカス。指数・血統・調教を中心とした“予想的イマジネーション”で掘り下げていきます。
【テーオーケインズ】
一昨年のチャンピオンズカップ。
一頭だけ段違いの手応えで後続を突き放していく本馬の姿に、一体どこまで強くなるのかと末恐ろしさを感じたのは筆者だけではないだろう。少なくとも国内では無双するだろうし、ドバイをはじめとした海外でも楽に通用するのでは? と思わず夢想してしまうほどに高いパフォーマンスだったと今でも思う。
しかし、その後の本馬は文字通り勝ったり負けたり。
期待通りに強い走りを見せたと思ったら、意外なくらい簡単にコロリと負けるというサイクルを繰り返し、昨年の当レースでは圧倒的一番人気を裏切る形で4着。以降は勝ち星からも遠ざかり、今年に入ってからは複勝圏内を確保するのが精一杯。正念場と言えるシーズンが続いている。
レモンポップやセラフィックコールといった新たな勢力が台頭する中で、現在の本馬はどのような走りを見せてくるのだろうか。いつも通りに各要素から掘り下げていきたい。
まず指数面だが、本馬にしては低迷とも言える近走着順のイメージに反し、刻んでいる数字はほぼ一定。今回出走の他馬と比較してもかなり高い水準にある。数字だけならば一昨年に当レースを制した頃とほとんど変化がないのだ。
ではなぜ着順が伴ってこないのか。原因は色々あるのだろうが、"中央以外のダート戦が続いていること"も大きいのではないか。
以前から本馬は"地方の砂が合わないタイプ"と囁かれており、実際に案外な走りを見せる時や、低指数の結果に留まるのは地方、それも特に時計が掛かるタフな条件のレースである時が多い。前走で走った砂厚変更後の大井などはその典型と言えるだろう。この点を踏まえると、地方や海外でのレースが続いた近走の結果は、ある程度仕方ないと見ることができそうだ。
こうした中央以外のレースを外して戦績を振り返ると、頭角を表した4歳以降は(4.0.0.1)と非常に安定かつ高レベルの走り。4勝中3勝が今回の舞台でもある中京1800mでのもので、舞台適性の高さを自らの走りで証明している。
唯一の着外は昨年の当レースだが、この時はスタートの出が悪かった上に全体のペースが上がらず、凝縮した馬群の一番外を追走するという、”中京で一番やったらアカンやつ”なレースを強いられていた。そのうえ力み気味な挙動も見せていたので、見た目以上にロスは甚大。本馬でなければ4着確保も難しかっただろう。何もかもが上手くいかなかったという印象が強い。本来は得意な舞台なはずなので、基礎能力に大きな衰えがないとすれば巻き返しがあっても何ら不思議はないはずだ。
シニスターミニスター産駒の上級馬が異様に息の長い活躍を見せているという点も心強い。
本馬以外の代表産駒であるインカンテーションやキングズガードは8歳までG1や重賞で好走していたし、それを考えると本馬はまだ6歳。衰えるにはまだ少し早いように思える。
また、地味に影響力が強そうなのが母系の血で、本馬の兄弟馬や近親はマイル~1800mという距離に良績が集中している馬が多い。2000mを超える距離における活躍馬はあまりおらず、本馬がここ4戦2000~2100mで最後甘くなっているのも頷ける。久々に1800mの舞台で走れるというのは大きいのではないだろうか。
調教面ではいい時と悪い時の差が激しいタイプで、悪い時は「大丈夫かな……?」と心配になるような動きを見せる時があるが、この秋は活気ある動きが目立ち、前走時も調教の雰囲気は良く映った。体調自体は悪くなさそうだし、前走から1ヶ月という間隔で挑むのはここ2年と同じ。順調に来ていると見たい。
となれば、あとはレースでスムーズな競馬が叶うかどうか。
ライバルとなるレモンポップは距離との戦いがあるし、セラフィックコールはその大味過ぎる戦法がこの舞台でどう出るかという爆弾を抱える。本馬が理想通りの競馬で一昨年くらいの走りができれば十分に勝ち負けに持ち込めると見るが、リベンジ達成となるか注目したい。
○霧(きり)プロフィール
ウマニティ公認プロ予想家。レース研究で培った独自の血統イメージに加え、レース戦績や指数等から各馬の力関係・適性を割り出す”予想界のファンタジスタ”。2023年1月には、長年の活躍が認められ殿堂プロ入りを果たす。
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コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。9e03463022|2023年11月29日 20:14 | (0) |
テイオーケインズは終わった感を皆さん感じてると思うんすけど、常に全力出すタイプじゃないからもしかしたらまだ余力あるかもしんないすね
株価落ちてるだけに買いな気もします。
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>9e03463022さん
コメント遅くなり申し訳ございませんでした。いつもありがとうございます。
今回は戦前からの雰囲気も良かったので、私も◎を託しましたが……近走と同じような走りでしたね。
位置取りなんかは理想的でしたから、結果的に”終わってもいないけど全盛期には至らない”という立ち位置だったということでしょうか。
割と好きな馬だったので、種牡馬入りしてからも期待したいと思います。