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第38回新潟2歳ステークス(26日、新潟11R、GIII、2歳オープン国際(特指)、馬齢、芝・外1600メートル、1着本賞金3100万円 =出走11頭)石橋脩騎乗で1番人気のケイデンスコールが、後方追走から直線一気の末脚で差し切り重賞初制覇。ロードカナロア産駒は2歳重賞初Vとなった。タイム1分35秒5(稍重)。この後は放牧を挟んで、朝日杯フューチュリティS(12月16日、阪神、GI、芝1600メートル)を目標に調整される。2着はアンブロークン、3着はスティルネス。
自慢の末脚が、越後路の長い直線で輝いた。大外を伸びたケイデンスコールが、メンバー最速の上がり3ハロン33秒1の決め手で差し切り。伯父バランスオブゲームと同様に新潟2歳Sで重賞初制覇を飾った。
「スタートはゆっくりめでしたが、雨の影響で外が伸び始めていたので、慌てなくていいかなと。外回りだし、切れる脚を持っているのは分かっていましたからね」
新馬(2着)、未勝利とも上がり最速。馬場を見極めたうえで期待通りの切れ味に、石橋騎手も笑顔だ。出たなりで中団後方。3ハロン通過36秒3の緩いペースでも折り合い、直線は大外へ。残り400メートル、右ムチでエンジンに火がつくと、アンブロークン、スティルネスと3頭による追い比べを力強く制した。
チューリップ賞(ラッキーライラック)以来、今年の重賞2勝目となった鞍上は、メインレースを迎えるまで土日で12鞍騎乗して未勝利。1番人気も6頭いたが、5勝した前週と打って変わって低迷していた。「馬に助けられました」。初コンビで重賞の1番人気に応え、胸をなで下ろした。
「今日の競馬を見ていて、外からみんな来ていたからね。ジョッキーがうまく乗ってくれた」
札幌競馬場で見届け、鞍上をたたえた安田隆調教師にとっては、管理していたロードカナロアの産駒での初タイトル。10分前にキーンランドCのダノンスマッシュ2着で涙をのんだが「カナロアの子供で重賞を勝てたことがうれしい」と笑顔を見せた。
この後は滋賀・ノーザンファームしがらきへ放牧に出て、朝日杯FSを目標に予定が組まれる。「助手からも“まだ緩い”と聞く。これからもっと成長してくれると思う」とトレーナー。厩舎ゆかりのカナロア産駒によるGI初制覇の期待を背に、ケイデンスコールは突き進む。 (千葉智春)
★26日新潟11R「新潟2歳ステークス」の着順&払戻金はこちら
ケイデンスコール 父ロードカナロア、母インダクティ、母の父ハーツクライ。鹿毛の牡2歳。栗東・安田隆行厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績3戦2勝。獲得賞金3919万2000円。重賞初勝利。新潟2歳Sは安田隆行調教師が2009年シンメイフジに次いで2勝目、石橋脩騎手は初勝利。馬名は「軍隊で訓練時に唱和される行進曲、訓練歌」。
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