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夏の福島競馬を締めくくる日曜メーンの福島テレビオープン(21日、芝1800メートル)は、実力が拮抗した好メンバーが揃った。前週のバーデンバーデンCは函館帰りのマイネルエテルネルとハノハノが1、2着。注目は同じく函館遠征を経て、調子を上げてきたキョウエイストームだ。巴賞5着後に美浦に帰厩したが、夏バテ知らず。混戦ムードが漂うオープン特別を制す。
猛暑も長距離輸送も何のその。函館の巴賞5着のキョウエイストームが、夏の福島で2010年3月の韓国馬事会杯以来、3年4カ月ぶりの白星を狙う。
気温がぐんぐん上昇するなか、美浦→函館→美浦と、往復約1400キロの長旅(所要時間は片道約16時間)をしてきたが、疲れるどころか、動きは軽快。活気が満ちあふれている。
「巴賞の内容は悪くなかったと思うよ。今月3日に美浦に戻ってきて、2日後ぐらいには乗り運動を始めた。函館帰りだけど、使って良くなったし元気一杯だね」と篠島調教助手はデキの良さを保証する。
14日のバーデンバーデンCは函館帰りのマイネルエテルネルとハノハノが1、2着。ひと昔前と違って、高速道路をはじめ、交通網が発達し、馬運車の性能も進歩した。冷房完備で走行中の振動も少なくなり、馬への負担が軽減。夏場でも直前輸送や長距離遠征がマイナス要因ではなくなり、今まで以上に個性に合ったレースの選択が可能になったのだ。
ストームは右回りが得意で、以前は中山マイルがベストだったが、年齢を重ねるつれ、距離に融通性が出た。2走前の福島民報杯(芝2000メートル)は不良馬場でも苦にせずゴール前伸びて3着に健闘。荒れてきた芝も歓迎だ。
「小回りは上手に走れるし、脚質に自在性があるからね。それに時計がかかる馬場も合っているよ」と篠島助手。今回の鞍上はこの福島開催で9勝(1位は内田博騎手の10勝)をあげている好調の横山典弘騎手。ベテランの味付けでさらに覚醒するキョウエイストームが夏の福島で復活のノロシを上げる。 (片岡良典)
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