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【ラジNIK賞】ブレイキングドーン、重賞初V

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【ラジNIK賞】ブレイキングドーン、重賞初V

 ラジオNIKKEI賞が30日、福島競馬場でフルゲート16頭によって争われ、中団の後ろを進んだ3番人気のブレイキングドーンが外を回って追い込んで重賞初制覇を飾った。今後は放牧に出て秋は菊花賞(10月20日、京都、GI、芝3000メートル)が大目標になる。9番人気マイネルサーパスが3/4馬身差の2着で、1番人気ヒシイグアスは9着に敗れた。

 長く続いた雨のようだった。昨秋の京都2歳S2着以降、強豪相手に悔しいレースを繰り返していたブレイキングドーンがみちのくで復活。不良馬場の大混戦を力でねじ伏せた。

 「(内の)馬場の悪いところに押し込められるのは嫌だったけど、うまく外枠が引けたし、直線を向くまでも余裕が結構あった。最後も後ろから差される手応えじゃなかった。うまくいきました」

 殊勲の田辺騎手が表彰台で晴れやかな表情を浮かべる。二本松市出身の地元っ子。2014年七夕賞(メイショウナルト)以来の凱旋重賞Vへ、初めてコンビを組むパートナーのレースを見て戦略を組み立てた。実際にスタートを見事に決めて、道悪を意識した仕掛けのタイミングもドンピシャ。それでも「強い馬相手に善戦しているだけのことはあった。賞金を加算できて、大きいところも使えるので頑張ってくれると思う」と、パートナーの底力をたたえた。

 昨年6月の新馬戦以来、約1年ぶりとなる待望の2勝目に、見届けた中竹調教師も胸をなで下ろす。

 「ダービーを諦めた時点でここを目標にやってきた。どこが変わったというより、きょうは体調そのものが良かった。道悪も得意じゃないけど、苦にはしないから」と喜びをかみしめつつ、「これで秋は胸を張って出られる。今後は大山ヒルズ(鳥取県)に放牧に出して、秋は菊花賞が目標。前哨戦を使うかどうかは、様子を見て考えたい」とさらなる高みを見据える。

 ダービー馬ロジャーバローズが凱旋門賞挑戦を明言し、混沌(こんとん)とした今年の菊花賞戦線。昨年、2着だったフィエールマンが秋の大輪につなげた夏のオープニングGIIIから、今年もスターが誕生するかもしれない。 (内海裕介)

ブレイキングドーン 父ヴィクトワールピサ、母アグネスサクラ、母の父ホワイトマズル。黒鹿毛の牡3歳。栗東・中竹和也厩舎所属。北海道浦河町・高昭牧場の生産馬。馬主は前田幸貴氏。戦績7戦2勝。獲得賞金7976万3000円。重賞は初勝利。ラジオN賞は中竹和也調教師、田辺裕信騎手ともに初勝利。馬名は「夜明け、新時代」。

★30日福島11R「ラジオNIKKEI賞」の着順&払戻金はこちら

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