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春のマイル女王決定戦であるヴィクトリアマイル。2013~2014年のヴィルシーナ、2016~2017年のストレイトガール(2015年3着で3年連続馬券圏内)と、2頭が連覇を達成。ほか、ウオッカ、ブエナビスタ、ホエールキャプチャ、ジュールポレール、ノームコアなども複数回好走している。リピーターの出現率が高いレースであり、過去に当レースで好走経験があれば、それだけで有力な軸馬候補となる。年齢別では2008年以降、7勝を含む16連対の4歳勢が圧倒的に有利。連対を外した年は2015年と2020年の二度だけで、「リピーターVS4歳勢」の構図が強い一戦となっている。舞台となる東京1600mは長い直線が大きな特徴。半面、高速馬場になることも多く、その場合はスピードとキレのある瞬発力を併せ持つ馬が台頭する。(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)
【人気】
まず目立つのが、人気薄の激走の多さで、どの券種も平均配当は軒並み高い。5番人気→12番人気→18番人気の決着で、3連単2,000万超のジャンボ配当となった2015年の大波乱が数字を大きく押し上げているが、それを抜きにしても高水準であることには変わりがない。当レース創設以来、1番人気は【4.4.0.7】で半数が馬券に絡んでいるものの、2~3番人気は【2.2.3.23】という低調な成績。2番人気以下で3着入りを果たした馬は、人気サイドから人気薄までまんべんなく散らばっており、低評価だからといって軽視は禁物だ。とりわけ、活躍が顕著なのが7~12番人気で、2012年から2019年の間は8年連続複勝圏入りを果たしている。高配当を狙うのであれば、ここから勝負するのもひとつの手だろう。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4-4-0-7 | 26.7% | 53.3% | 53.3% | 51.3% | 69.3% |
2番人気 | 2-0-1-12 | 13.3% | 13.3% | 20.0% | 53.3% | 29.3% |
3番人気 | 0-2-2-11 | 0.0% | 13.3% | 26.7% | 0.0% | 59.3% |
4番人気 | 1-2-2-10 | 6.7% | 20.0% | 33.3% | 48.0% | 75.3% |
5番人気 | 3-0-2-10 | 20.0% | 20.0% | 33.3% | 246.0% | 120.0% |
6~9番人気 | 3-3-5-49 | 5.0% | 10.0% | 18.3% | 84.3% | 99.5% |
10番人気以下 | 2-4-3-122 | 1.5% | 4.6% | 6.9% | 67.6% | 129.1% |
◆単勝オッズ別成績(過去20年)
単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1.9倍以下 | 3-1-0-1 | 60.0% | 80.0% | 80.0% | 92.0% | 90.0% |
2.0~2.9倍 | 0-1-0-3 | 0.0% | 25.0% | 25.0% | 0.0% | 32.5% |
3.0~4.9倍 | 3-2-1-6 | 25.0% | 41.7% | 50.0% | 92.5% | 75.0% |
5.0~7.9倍 | 1-3-1-19 | 4.2% | 16.7% | 20.8% | 30.0% | 48.3% |
8.0~14.9倍 | 4-2-6-23 | 11.4% | 17.1% | 34.3% | 144.0% | 115.4% |
15.0~19.9倍 | 2-0-2-10 | 14.3% | 14.3% | 28.6% | 265.0% | 113.6% |
20.0~49.9倍 | 1-5-3-60 | 1.4% | 8.7% | 13.0% | 41.0% | 108.3% |
50.0倍以上 | 1-1-2-99 | 1.0% | 1.9% | 3.9% | 58.5% | 120.8% |
◆配当(過去10年)
馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
---|---|---|---|
単勝 | 2,830円 | 140円 | 1,182円 |
複勝 | 8,500円 | 110円 | 680円 |
枠連 | 11,230円 | 210円 | 3,206円 |
馬連 | 42,710円 | 230円 | 11,386円 |
ワイド | 86,580円 | 140円 | 8,085円 |
馬単 | 73,990円 | 740円 | 22,999円 |
3連複 | 2,860,480円 | 620円 | 313,564円 |
3連単 | 20,705,810円 | 3,620円 | 2,259,929円 |
【脚質】
単勝回収率に限れば先行勢と中団待機勢がほぼ互角。だが、2008年以降の3着以内馬39頭中23頭を4角7番手以内の馬が占めており、イメージよりも前が有利だということは強く意識しておくべき。それを裏付けるのが上がり3ハロン上位馬の成績だ。最速上がり馬は【3.5.1.6】と半数以上が馬券になっている反面、馬券に絡んだ馬の大半は人気サイドで配当妙味は少ない印象。一方、上がり3位馬は【3.1.2.5】。好走率が高いだけではなく、単勝&複勝回収率も優秀で、上がり最速馬を凌駕するパフォーマンスを示している。こうした傾向が、必ずしも差し優勢のレースではないということの証左である。軸馬には、最低でも中団より前のポジションが取れる馬を選ぶようにしたい。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 1-1-2-11 | 6.7% | 13.3% | 26.7% | 188.7% | 708.0% |
先行 | 4-5-4-42 | 7.3% | 16.4% | 23.6% | 24.4% | 94.7% |
差し | 10-7-6-95 | 8.5% | 14.4% | 19.5% | 133.3% | 91.0% |
追込 | 0-2-3-73 | 0.0% | 2.6% | 6.4% | 0.0% | 20.6% |
【枠順】
東京芝1600mは、スタートしてから最初のコーナー進入までの距離が約550mと長く、ポジション争いはさほど激しくならないため、枠順による有利不利が少ないコース形態。だが、それはあくまで開催時期を考慮しない場合の話。例年、Aコース→Bコース替わりの週に行われるヴィクトリアマイルでは、内枠が猛烈な強さを見せている。当レース創設以来、1~3枠が馬券に絡まなかった年は二度だけ。2頭以上が3着入りしている年も7回ある。枠順別成績を見ればわかるように、1~3枠の数値はいずれも高い。だからといって、6~8枠の成績も決して悪いものではなく、外枠不利と決めつけるのは早計。内枠有利&外枠不利ではなく、単純に「内枠有利」と結論付けたい。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1-2-5-22 | 3.3% | 10.0% | 26.7% | 13.0% | 128.3% |
2枠 | 3-2-3-22 | 10.0% | 16.7% | 26.7% | 297.0% | 154.3% |
3枠 | 4-0-1-25 | 13.3% | 13.3% | 16.7% | 142.3% | 56.7% |
4枠 | 0-2-0-27 | 0.0% | 6.9% | 6.9% | 0.0% | 70.3% |
5枠 | 0-4-1-24 | 0.0% | 13.8% | 17.2% | 0.0% | 104.1% |
6枠 | 4-0-0-26 | 13.3% | 13.3% | 13.3% | 44.0% | 19.7% |
7枠 | 2-1-2-38 | 4.7% | 7.0% | 11.6% | 107.0% | 39.1% |
8枠 | 1-4-3-37 | 2.2% | 11.1% | 17.8% | 9.1% | 237.1% |
【血統】
ヴィクトリアマイルでは、父ヘイロー系が断然の存在。なかでも、父サンデーサイレンス系は2008年以降の3着以内馬39頭のうち過半数の24頭を送り出している。特に2012年以降はディープインパクト産駒やフジキセキ産駒の好走が目立ち、父サンデーサイレンス系で3着入りした大半を両産駒で占めている。フジキセキは2015年、ディープインパクトは2019年に死去。そのため、残念ながら息の長い活躍は望めそうにないが、産駒の出走があれば、徹底マークが必要だ。ミスプロ系では、キングマンボの血を引くキングカメハメハの系統が有力。こちらは、同一馬の好走が多いサンデーサイレンス系と違い、異なる馬で上位に進出しているところが大きな特徴である。こうした傾向は後継の種牡馬にも影響を与えるケースが多いため、今後はロードカナロア産駒などの活躍も期待できそうだ。
◆同コース種牡馬別成績(東京競馬場/芝/1600m/過去5年)集計期間:2016/05/09~2021/05/09
位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ディープインパクト | 70-43-48-275 | 16.1% | 25.9% | 36.9% | 89.1% | 79.5% |
2 | ロードカナロア | 18-17-16-119 | 10.6% | 20.6% | 30.0% | 94.1% | 96.1% |
3 | ハーツクライ | 17-16-20-130 | 9.3% | 18.0% | 29.0% | 42.6% | 77.4% |
4 | ルーラーシップ | 16-14-10-91 | 12.2% | 22.9% | 30.5% | 85.6% | 76.6% |
5 | ダイワメジャー | 16-12-11-128 | 9.6% | 16.8% | 23.4% | 92.0% | 73.2% |
6 | キングカメハメハ | 15-17-12-92 | 11.0% | 23.5% | 32.4% | 58.6% | 63.7% |
7 | ステイゴールド | 11-11-11-84 | 9.4% | 18.8% | 28.2% | 107.7% | 92.1% |
8 | ディープブリランテ | 9-8-5-93 | 7.8% | 14.8% | 19.1% | 183.5% | 129.8% |
9 | クロフネ | 8-12-2-46 | 11.8% | 29.4% | 32.4% | 75.0% | 65.0% |
10 | オルフェーヴル | 7-11-4-89 | 6.3% | 16.2% | 19.8% | 19.8% | 42.8% |
人気、脚質、枠順、血統のデータ傾向をお伝えしました!
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