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GI企画『東西現場記者走る』は連載5日目。菊花賞の勝ち馬を探すため、栗東トレセンで密着取材を続ける東京サンスポの板津雄志記者(38)は、アルアイン陣営に直撃取材。どんな条件でも崩れない皐月賞馬に対する、池江厩舎全体の信頼の大きさを感じた。
連載後半まで引っ張ってしまったが、アルアインを取り上げないわけにはいかない。◎を打った皐月賞で、私を男にしてくれた馬だ。
担当の音瀬助手によれば、デビュー前からアルアインがもっている雰囲気は違った。「背中の良さはもちろん、我の強さも持ち合わせていましたね。エネルギーがみなぎっていて、すごいパワーだった」。今までにない手応えに「どこまでいける馬なんだろう」と感じたという。
母が米国のスプリント女王で、2歳時から500キロ超のマッチョな体。距離に限界があると思われていたが、毎日をともにする担当者からすれば、「接して乗っているぶんにはマイラーという感じはしなかった」。
だから音瀬助手は距離延長のたびに「距離は大丈夫だと思います」と答えてきた。それだけ乗りやすさ、操作性の良さに自信があったのだ。5着だったダービーも展開が向かなかっただけ。ゴール前では猛追していた。今回の3000メートルにも「折り合いがつくので距離はそんなに気にしていないんです」。話す表情に不安は全くない。
秋初戦のセントライト記念は2着だったが、使われた上積みは顕著だ。金曜朝に4ハロン63秒2で登坂するのを見てから、厩舎の番頭格・兼武助手に聞いた。「体重は前走と同じか少し減るくらいだけど、確実に体の締まりは出ている。外枠でもうまく立ち回れるだろうし、根性がある馬だから道悪でタフな競馬になっても対応してくれるでしょう」。皐月賞馬に対する厩舎全体の信頼の厚さを感じた。こちらも2冠制覇を期待したくなる。
しかし、きょう土曜に京都競馬場へ到着する関東馬にも気になる本命候補がいる。“あの馬”をチェックしてから最終結論を出したい。
★菊花賞の枠順はこちら 調教タイムも掲載
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