まだウマニティ会員ではない方へ
会員登録(無料)するだけで、予想的中に役立つさまざまなサービスを無料で利用できます。
収支100万円超えの猛者がズラリ
全国トップ予想家たちの予想閲覧
予想に必携の高精度スピード指数
「U指数」を重賞で全頭公開
勝率40%超えを誇る堅軸候補
「凄馬」をメールでお知らせ
TVでも紹介!設定は10万通り以上
あなただけの予想ロボが作れる
この他にも20以上のサービスを無料で提供!
週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第29回は1983年のアルゼンチン共和国杯優勝馬ミナガワマンナを取り上げる。
「また菅原だ、また菅原」の杉本節により完成をみた菅原泰夫騎手の菊花賞連覇。先達を担った1981年の菊花賞馬ミナガワマンナは、シンザン産駒初のクラシックホースにしてグレード制以前の古き良き時代を彩った1頭であった。彼は4歳時からアルゼンチン共和国杯を2連覇しているが、2連覇目は前時代の日本競馬の魅力を凝縮した一戦として名高い。
1981年に、それまでの5月の東京開催から春天前の中山開催に施行時期が移動したアルゼンチン共和国杯。早い話が、現行の日経賞とほぼ同じ役割を担ったというわけだ。そして1983年も天皇賞の前哨戦として長丁場に大望を抱く強豪が集った。
単枠指定を受けて本命視されたのは、悲願の天皇賞制覇を春に懸ける6歳馬アンバーシャダイ。この2年前のグランプリホースは賞金別定戦故に60キロを背負ったが、前走AJCCからの連勝が期待された。そのAJCCでクビ差屈したミナガワマンナが2番人気。鞍上は馴染みの菅原騎手ではなく、AJCCがテン乗りの郷原洋行騎手。前年ミナガワマンナは王者アンバーシャダイを食ったが、その際2頭は3キロの斤量差があった。今度は58キロなので2キロ差…果たして。
スタミナが自慢で3番人気のホリスキーは冒頭で述べた「また菅原」の文句で知られる1982年の菊花賞馬。今回の上位人気3頭が轡を並べた1月のAJCC以降、菅原騎手はミナガワマンナではなくこの馬を選び続けた。以下、前年秋の天皇賞をレコード勝ちしたメジロティターン、金杯勝ち馬ヨロズハピネス、2年前の覇者ウエスタンジェットと続いた。
紅一点のスイートレスターがすんなりハナ。ミナガワマンナは中団に構え、アンバーシャダイがそれを後方からマークした。ホリスキーはさらに後ろ。向正面まで実に平穏に流れたが、逃げを打った増沢末夫騎手が道中かなり息を入れたことでマクリを得意とするミナガワマンナにとって願ってもない展開となる。
3角手前でミナガワマンナが動いて先頭に並びかけると、呼応するかのようにアンバーシャダイも追撃開始。ホリスキーも後方から大マクリを図る。4角過ぎで逃げ馬が力尽きて直線は3頭の世界に。「ミナガワマンナ頑張った!アンバーが来る!ホリスキーが3番手。ティターンは届かない」と実況の盛山毅アナもヒートアップ。郷原騎手の気迫に応えてミナガワマンナが最内で踏ん張り、外のホリスキーが間のアンバーシャダイを差して2番手に上がったかと思われた刹那、劣勢のアンバーシャダイがグイッと伸びる…1着から3着までハナ差ハナ差の激戦を制したのはミナガワマンナだった。
ミナガワマンナお得意のロングスパートをバッチリ決めた郷原騎手は「自分の競馬をしたのが勝因だね」と語った。2着に負けたアンバーシャダイも勝負根性を発揮し、3着ホリスキーも菊花賞馬として地力を示した。古馬の大一番においてミナガワマンナはことごとく足りなかったが、このアルゼンチン共和国杯は前時代的ステイヤーたちの競演として一見の価値があろう。
ミナガワマンナ
牡 鹿毛 1978年生
父シンザン 母ロングマンナ 母父ヴィミー
競走成績:中央25戦7勝
主な勝ち鞍:菊花賞 アルゼンチン共和国杯(2回)
(文・古橋うなぎ)
コメント投稿
コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。レース情報
最新注目競走馬
総賞金ランキング |
|