当企画のコンセプトにつきましては、
コチラにてご確認ください。今週も“勝ち逃げ馬券師”新良武志氏に、注目の乗り替わりをピックアップしてもらいます。
※データは2020年以降の結果をもとに集計
編集部(以下、編) 先週は
CBC賞で推奨した
サンキューユウガが8番人気で2着に激走!
新良(以下、新) はい。よく頑張ってくれましたが、あそこまでいったら勝ってほしかった……。
編 ですよね。推奨した穴馬の激走は見事ですが、半馬身差2着は非常に悔しい。単勝が30倍以上もあっただけに……。
新 ただ、勝った
ジャスパークローネも乗り替わりなんですよ。この馬が継続騎乗ならあきらめもつきますが、乗り替わりだったのでよけいにダメージがありましたね。先週はトータルではマイナス収支でしたし、反省材料はたくさんあります。
編 それでも、複勝回収率は96.3%。ボロ負けというわけではありません。今週は上昇を目指して、張りきっていきましょう。
新 そうですね。引き続き、オイシイ狙い目を推奨できるように善処します。
編 よろしくお願いします。今週の土曜日も重賞は組まれていません。どのレースを取り上げましょうか?
新 函館メインのマリーンSに注目します。狙い目は、
富田暁騎手から
藤岡佑介騎手に乗り替わる⑩
ペプチドナイルです。
編 わりと地味めなラインでの乗り替わりですね。藤岡佑騎手はテン乗りになりますが……。
新 最初はこの乗り替わりを不思議に思ったんです。富田騎手は前走で勝利していますし、しかも今回と同じ舞台のレースですから。
編 確かに、前走は3馬身差の完勝ですし、継続騎乗でもおかしくない状況ですね。
新 乗り替わりの詳しい経緯はわかりません。でも、富田騎手はこのレースで別の馬(
プリティーチャンス)に騎乗していますし、状況的に「富田騎手を降ろして藤岡佑騎手を乗せてきた」とみるのが自然でしょう。
編 なにか、陣営に戦略的な意図があるわけですね。
新 そうだと思います。富田騎手と藤岡佑騎手の担当エージェントは同じ安里氏なので、きっとなにかしらの狙いがあるのでしょう。あるいは、藤岡佑騎手が函館ダ1700mを非常に得意にしていることを陣営が把握していて、それゆえに依頼してきたという可能性も考えられます。
編 なるほど。藤岡佑騎手はコース巧者なんですね。
新 コース勝率は19.2%で勝利数はメンバー中2位。とくに今年の成績がズバ抜けていて、勝率は44.4%、単複ともに回収率は100%を超えています。
編 それはものすごいですね。
新 単勝回収率にいたっては270%のハイアベレージで、しかもここに1番人気は含まれませんからね。もう、手の付けようがありません。
編 まさに無双状態。このコースで藤岡佑騎手には逆らってはいけませんね。
新 信頼して買うのが最善策になります。
編 馬は同じコースのオープン特別を勝っての続戦となります。連勝はありそうでしょうか?
新 その実績を考慮すると、ハンデ57.5キロは恵まれた印象です。おそらく、芝重賞勝ちのある
ファルコニアが参戦してきたことによって、トップハンデになるのを回避できたんでしょう。
編 能力とコース適性については、まったく心配なし。気になるのは相手関係だけでしょうか。
新 前走2着の
セキフウとの斤量差はなくなりましたが、3馬身という着差を考えれば逆転を許すことはないかと。ほかに絶対に敵わないようなライバルはいないので、大きく崩れることはないとみます。
編 あとは藤岡佑騎手に任せるだけですね。
新 夏休み明けで戻ってきたルメール騎手が過剰人気をつくってくれそうなので、上位人気でも思いのほか妙味のあるオッズを示してくれる気がします。好配当馬券を狙っていきましょう。
★その他の注目乗り替わり★
福島8R ②
ヤマニンエンディマ(
勝浦正樹→
戸崎圭太)
中京9R ⑥
ブライトジュエリー(
鮫島克駿→
川田将雅)
中京11R ⑫
セイクリッドゲイズ(
鮫島克駿→
坂井瑠星)
【プロフィール】
新良武志(しんら・たけし)
かつてはどこにでもいる競馬ファンの1人だったが、データベースソフト【TARGET】との出合いを経て、眠っていた馬券師としての素質が開花。騎手・種牡馬にウマニティU指数を組み合わせた独自のデータ活用術を考案し、常勝スタイルを確立させる。2015年秋にメディアデビュー。雑誌、WEBを中心に精力的に予想家活動を行っている。著書に『毎日コツコツ勝ち逃げリーマン馬券術』(ベストセラーズ)、『ジョッキー未来予測2019』(秀和システム)。