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共同通信杯データ分析
3歳牡馬にとってはクラシックシーズン前唯一の東京コースでの重賞とあって、早くからこのレースを目標に調整されてきた馬の好走が目立つ。1回東京3週目に開催されるようになった2011年以降では、ここが3歳緒戦だった馬が8勝、2着6回、3着6回と好成績。このレースはもちろん、先々を意識している馬から入るのがベターだ。前走クラス別では重賞・オープン特別を使われた馬が優勢だが、2歳新馬戦勝ち以来だった2015年のリアルスティール、2歳未勝利戦1着後ホープフルSを取り消しての参戦となった2016年ディーマジェスティが1着と、1勝馬でも軽視できない。なお同コースのセントポーリア賞組は2015年にのちの2冠馬ドゥラメンテが2着に敗れているように中1週の間隔が影響するのか、過信は禁物である。舞台となる東京芝1800mは“展開いらず”で知られるフェアなコース設定。スタート直後の緩やかなカーブを除けば、525mの最後の直線を含め能力がそのまま反映されやすい。（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）
【人気】
2008年以降の1番人気は【2.3.2.6】と、クラシックを目指す素質馬の争いにしては信頼度が低い。というのも、すでに賞金を持っている馬にとってはあくまでも目標前の叩き台に過ぎず、なにがなんでも1着を取りにいく必要がないからである。また、東京コース初出走馬や前走2000mからの距離短縮にもかかわらず1番人気となった馬は、3着以内とて疑ってかかりたい。最近では、初東京かつ2000mからの距離短縮だった2018年のグレイル、2020年のマイラプソディが単勝1倍台の断然人気に支持されるも複勝圏外に敗れている。ただし、連対馬はすべて6番人気以内で、上位人気3頭での決着となったことが3度あるように、極端な穴狙いは禁物。2～3番人気を軸に相手は人気サイド、気になる穴馬を3着欄に加えるぐらいのスタンスで臨むといいだろう。
◆人気別成績（過去20年）
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 6-5-2-7 | 30.0% | 55.0% | 65.0% | 61.0% | 74.0% |
| 2番人気 | 3-3-3-11 | 15.0% | 30.0% | 45.0% | 50.0% | 71.5% |
| 3番人気 | 6-3-3-8 | 30.0% | 45.0% | 60.0% | 170.0% | 119.5% |
| 4番人気 | 2-1-4-13 | 10.0% | 15.0% | 35.0% | 59.0% | 71.0% |
| 5番人気 | 0-5-2-13 | 0.0% | 25.0% | 35.0% | 0.0% | 114.0% |
| 6～9番人気 | 3-3-3-69 | 3.8% | 7.7% | 11.5% | 73.8% | 53.6% |
| 10番人気以下 | 0-0-3-49 | 0.0% | 0.0% | 5.8% | 0.0% | 84.2% |
◆単勝オッズ別成績（過去20年）
| 単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1.9倍以下 | 2-3-1-4 | 20.0% | 50.0% | 60.0% | 28.0% | 66.0% |
| 2.0～2.9倍 | 5-2-1-2 | 50.0% | 70.0% | 80.0% | 122.0% | 93.0% |
| 3.0～4.9倍 | 4-3-2-12 | 19.0% | 33.3% | 42.9% | 77.6% | 70.0% |
| 5.0～7.9倍 | 6-2-4-12 | 25.0% | 33.3% | 50.0% | 152.9% | 95.0% |
| 8.0～14.9倍 | 1-6-7-20 | 2.9% | 20.6% | 41.2% | 40.0% | 113.2% |
| 15.0～19.9倍 | 0-1-0-12 | 0.0% | 7.7% | 7.7% | 0.0% | 31.5% |
| 20.0～49.9倍 | 2-3-1-32 | 5.3% | 13.2% | 15.8% | 115.8% | 77.1% |
| 50.0倍以上 | 0-0-4-76 | 0.0% | 0.0% | 5.0% | 0.0% | 62.9% |
◆配当（過去10年）
| 馬券種 | 最高配当 | 最低配当 | 平均配当 |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 2,260円 | 220円 | 724円 |
| 複勝 | 1,720円 | 110円 | 306円 |
| 枠連 | 4,010円 | 220円 | 1,664円 |
| 馬連 | 9,650円 | 210円 | 2,588円 |
| ワイド | 8,350円 | 130円 | 1,206円 |
| 馬単 | 22,270円 | 780円 | 5,578円 |
| 3連複 | 77,670円 | 390円 | 11,826円 |
| 3連単 | 566,290円 | 2,170円 | 82,871円 |
【脚質】
“展開いらず”とされる東京芝1800mコースとはいえ、さすがに最後の直線525mを逃げ切るのは容易ではない。のちのダービー馬で2012年に1番人気に支持されたディープブリランテも、残り100mでゴールドシップに差され2着に敗れている。また、3歳のこの時期だけに4角10番手以下からの直線一気も難しい。よって、狙いどころの中心は先行・差しとなる。2008年以降の勝ち馬13頭のうち上がり3F1位だったのは5頭にとどまっているが、上がり3F上位3位までの馬が11勝を挙げている。よって、切れ味は必須と考えたい。
◆脚質別成績（過去20年）
| 脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 逃げ | 1-4-1-20 | 3.8% | 19.2% | 23.1% | 8.5% | 54.2% |
| 先行 | 10-9-9-42 | 14.3% | 27.1% | 40.0% | 91.1% | 113.3% |
| 差し | 6-6-5-46 | 9.5% | 19.0% | 27.0% | 41.1% | 80.0% |
| 追込 | 3-1-5-62 | 4.2% | 5.6% | 12.7% | 47.5% | 44.8% |
【枠順】
2008年以降でDコース使用時のフルゲート16頭立てになったことは1回のみで、10～13頭立てで施行されることが多い。なおかつ大回りの東京コースとあって内外の有利不利は一見小さそうに思えるが、スタートから200mも走らないうちに迎える2コーナーでのロスが想像以上に大きく、8枠は【0.1.1.22】と未勝利となっている。また、馬番別では1～8番なら大きな差もなく水準以上の成績を残しているのに対し、10番から外は【1.0.2.35】と苦戦模様。真ん中から内目を中心に組み立てる作戦を推奨したい。
◆枠順別成績（過去20年）
| 枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 4-3-0-14 | 19.0% | 33.3% | 33.3% | 77.1% | 74.8% |
| 2枠 | 3-4-1-14 | 13.6% | 31.8% | 36.4% | 56.8% | 71.8% |
| 3枠 | 4-1-3-16 | 16.7% | 20.8% | 33.3% | 43.8% | 90.0% |
| 4枠 | 1-1-5-19 | 3.8% | 7.7% | 26.9% | 86.9% | 135.0% |
| 5枠 | 3-2-2-23 | 10.0% | 16.7% | 23.3% | 77.3% | 109.3% |
| 6枠 | 3-4-2-24 | 9.1% | 21.2% | 27.3% | 87.3% | 68.5% |
| 7枠 | 1-2-5-28 | 2.8% | 8.3% | 22.2% | 15.6% | 50.3% |
| 8枠 | 1-3-2-32 | 2.6% | 10.5% | 15.8% | 16.3% | 36.6% |
【血統】
東京芝1800mと言えばサンデーサイレンス系。このレースでも2010年以降の勝ち馬は、2018年のオウケンムーンと2020年のダーリントンホール以外はサンデー系種牡馬産駒で、3着以内に関しても先述2頭以外はサンデー内包馬である。もっとも2016年のように出走10頭全馬がサンデー系種牡馬産駒ということもあるので、より詳しく見ていく必要がある。ほかには冬開催とあってステイゴールド系やマンハッタンカフェといった力のいる馬場にも対応できるタイプの活躍が目立っている。さらには、ゴールドアリュールやエイシンサンディ産駒が穴をあけた実績もある。最後に、ブランド人気するノーザンファーム生産馬の惜敗が多いことを付け加えておきたい。
◆同コース種牡馬別成績（東京競馬場／芝／1800m／過去5年）集計期間：2016/02/07～2021/02/07
| 位 | 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 | 複勝 回収率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ディープインパクト | 62-41-45-249 | 15.6% | 25.9% | 37.3% | 77.3% | 80.5% |
| 2 | ハーツクライ | 25-18-24-158 | 11.1% | 19.1% | 29.8% | 79.8% | 80.1% |
| 3 | キングカメハメハ | 19-14-9-91 | 14.3% | 24.8% | 31.6% | 107.5% | 99.6% |
| 4 | ハービンジャー | 16-8-12-109 | 11.0% | 16.6% | 24.8% | 69.5% | 57.3% |
| 5 | ヴィクトワールピサ | 14-8-12-69 | 13.6% | 21.4% | 33.0% | 272.0% | 153.3% |
| 6 | ルーラーシップ | 12-13-17-88 | 9.2% | 19.2% | 32.3% | 98.4% | 93.7% |
| 7 | マンハッタンカフェ | 11-5-6-61 | 13.3% | 19.3% | 26.5% | 49.8% | 68.3% |
| 8 | ステイゴールド | 10-19-20-139 | 5.3% | 15.4% | 26.1% | 80.7% | 84.1% |
| 9 | ダイワメジャー | 7-13-6-61 | 8.0% | 23.0% | 29.9% | 40.2% | 57.9% |
| 10 | ローエングリン | 7-3-2-41 | 13.2% | 18.9% | 22.6% | 55.7% | 53.4% |
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