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【山崎エリカのダートグレード攻略】~JBC2歳優駿2022~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~JBC2歳優駿2022~ | コラム | ウマニティ

  JBC2歳優駿は2019年まで「北海道2歳優駿」として行われていたが、一昨年よりJBCの2歳カテゴリー競走としてリニューアル。第1回は地元ホッカイドウ競馬所属馬がワン、ツーを決め、昨年も1着馬こそ中央馬だったが、2着、3着は地元の馬だった。

 このようにこのレースの特徴は、2歳最初のダートグレードであるエーデルワイス賞ほどではないにせよ、地方馬が活躍しているということ。実際に過去10年で中央馬は1着6回、2着4回、3着4回に対して地方馬は1着4回、2着5回、3着6回という、ほぼ五分五分の成績。エーデルワイス賞よりも中央馬がやや優勢になるのは、秋口から中央の2歳1勝クラスが豊富に施行されることが影響している。

 このレースの主な対戦図式は、中央の1勝クラスvs門別の重賞上位馬だが、中央の短距離の1勝クラス組は、距離の壁で取りこぼすことも少なくない。最有力は王道路線のプラタナス賞(東京ダ1600m)の勝ち馬で、過去10年のこのレースでの成績は【1・0・1・1】。1着の該当馬は2016年のエピカリス、3着の該当馬は2015年のエネスクであるが、遡って2011年にはオーブルチェフが1着と好走している。

 唯一、大敗したのは2020年のタイセイアゲインだが、その年は例年のプラタナス賞と比べてレベルが低かったもの。2011年のオーブルチェフは2着につけた着差は0.8秒、2016年のエピカリスが2着につけた着差は1.1秒だったことから、プラタナス賞で0.8秒差以上、圧勝している馬が出走している場合のみ、本命候補としたい。

 今度は地方の有力馬を紹介すると、北海道の強豪が集結するHⅡ・栄冠賞の連対馬だ。また、この北海道重賞は地方の重賞で一番速い同年6月に施行されるもの。このレースで連対するということは完成度の高さも意味する。ただし、栄冠賞は1200m戦。なかには今回の距離1800mが持たない馬もいる。

 そこで栄冠賞で連対かつ、前走で距離1600mの牝馬限定戦、HⅡ・フローラルCか、距離1700mのHⅠ・サンライズCで優勝していた馬という条件をつけると、過去10年の成績は【1・1・0・0】。2015年にタイニーダンサーが優勝、2016年にヒガシウィルウィンが2着と好走していた。

 さらにサッポロクラシックCが2016年にHⅡに格上げされてから、このレースの連対馬の活躍が目立っている。2016年以降、過去6年のこのレースでの成績は【1・1・1・0】。1着の該当馬は2020年のラッキドリーム、2着の該当馬は2020年のトランセンデンス、3着の該当馬は、2021年のリコーヴィクターである。2016年に兵庫ジュニアGPを制したローズジュレップもこのレースの連対馬である。

 また、配当妙味がたっぷりあるのは、サンライズCの2着、3着馬だ。中央の500万下(1勝クラス)の勝ち馬が1頭も出走していなかった2018年こそサンライズCの2着馬ウィンターフェルが1番人気で2着だったが、優勝した6番人気のイグナシオドーロは同レースの3着馬だった。

 他にも2015年の2着馬スティールキング(8番人気)を始め、2013年・エイシンホクトセイ(10番人気)、2014年・クラバズーカー(8番人気)2016年・スウィフトハート(5番人気)、2017年のサザンヴィグラス(5番人気)、2021年リコーヴィクター(4番人気)が3着以内に好走している。

 サンライズCの2着、3着馬の中でも最有力なのは、イグナシオドーロや2015年のスティールキング、エイシンホクトセイのように、逃げた馬だ。門別はダートが深くて前が厳しい流れになりやすいため、前走のサンライズCで逃げて3着以内の馬は、注意したほうが良い。該当馬は前記3頭のみだが、どれも超人気薄だ。

 最後に中央馬が穴を開けるパターンを紹介しよう。一番は2012年に8番人気で2着のコスモコルデスのように、初ダートの前走、未勝利戦で結果を出してここへ駒を進めてきたタイプだ。遡れば2008年のメトロノースも6番人気で優勝している。このようにダート慣れと勢いで勢力図を覆し、穴を開けているのだ。

 それ以外では、前走、中央のダ1700m以上の新馬戦を勝った馬だ。2012年の優勝馬アルムアダプタ(7番人気)や2021年のアイスジャイアント(3番人気)はそれに該当。遡れば2011年の2着馬ベルモントレーサー(7番人気)もそれに該当している。中距離のデビュー戦を勝つ馬は素質が高く、2戦目で大きく変わる可能性を秘めているということなのだろう。逆に純粋にダート戦のみを3戦以上使われ、やっと1勝した馬というのは素質不足のせいか、全く通用していない。


 まとめるとこうなる!

 ●本命候補
 ・前走のプラタナス賞で0.8秒差以上の圧勝を収めた馬。
 ・栄冠賞で連対かつ、前走のフローラルCかサンライズCを勝利した馬。
 ・同年のサッポロクラシックCで連対した馬。

 ●穴馬候補
 ・同年のサンライズCで2着、3着以内だった馬。
  (特に、逃げた馬は巻き返しに要注意)
 ・前走、中央の未勝利戦を初のダートで勝利した馬。
 ・前走で中央のダ1700m以上の新馬戦を勝利した馬。

 ●消し
 ・ダートのみを3戦以上使われ、やっと1勝した中央馬。

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