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【山崎エリカのダートグレード攻略】~エーデルワイス賞2023~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~エーデルワイス賞2023~ | コラム | ウマニティ

 エーデルワイス賞は、今年デビューの2歳世代の最初のグレードレース。ホッカイドウ競馬ではリリーカップ、フローラルカップに続く2歳牝馬三冠競走の最終戦として行われている。このレースは2013年には3連単1,227,740円のウルトラ高配当が飛び出すなど、過去を遡っても高配当決着の連続。本命サイドの決着があたりまえとされるダートグレードで、もっとも荒れる傾向だ。

 まず、ダートグレードでは断トツで中央馬の活躍が目立つが、このレースでは立場が逆転。過去10年で地方馬が6勝、2着6回、3着7回と、とにかく門別勢が活躍している。これは地方勢、特に門別はデビュー時期が早く、番組が充実しているのが理由だ。それなのにキャリア1~3戦で挑むJRAブランドを信頼する傾向が、このレースの波乱傾向に拍車を掛けている。

 特に前走で逃げて連対した中央所属馬のこのレースでの過去10年の成績は【2・0・0・5】。前走で1.0秒差を付けて勝利した2013年のフクノドリーム、2014年のウィッシュハピネスこそ優勝しているものの、着差が0.9秒以下だった馬は【0・0・0・5】と人気を裏切っている。該当馬は2013年のクーファナイン(3番人気・12着)、2016年のアイルキャッチユー(3番人気・12着)、2017年のシャインカメリア(1番人気・11着)、2019年のキラットダイヤ(5番人気・10着)、ウィーンソナタ(3番人気・13着)とことごとく、敗れている。

 エーデルワイス賞は逃げて勝ち上がってきた馬が多く出走するうえに、中央馬にとっては初めて門別の重いダートを経験することになるので、今回で逃げても苦しく、また差して砂を被る競馬にも対応できずに敗れている。このタイプは疑ってかかりたい。

 一方、これまでに2勝を挙げた中央所属の1番人気馬は有力で、過去10年のこのレースでの成績は【2・0・0・0】。1着の該当馬は、2013年のフクノドリームと2016年のリエノテソーロ。遡れば2011年にシェアースマイルが優勝している。

 また、近2走以内にダート戦で1.0秒以上差をつけて勝利した馬も有力で、過去10年の成績は【2・1・0・0】。1着の該当馬は、前記した2013年のフクノドリームと2014年のウィッシュハピネス。2着の該当馬は、2021年のヒストリックノヴァである。遡れば2011年のシェアースマイルも優勝していることから、基本的に中央の2勝馬や圧勝馬が出走していない場合に、門別勢が勝っていると考えるといいだろう。

 門別勢で最有力は、ホッカイドウ競馬の牝馬限定重賞フルールカップと一冠目のリリーカップともに連対した馬だ。昨年、前記に該当のスティールグレイスは競走中止したが、それを除くと過去10年のこのレースでの成績は【1・1・0・0】。1着の該当馬は2019年のアークヴィグラス、2着の該当馬は2015年のモダンウーマン。遡れば2010年にマツリバヤシも2着と好走している。

 これまではフルールカップ→リリーカップの順番で行われていたが、今年からリリーカップが7月に移行し、フルールカップの前に行われるようになった。それに伴ってリリーカップは1200mから1000mへ、フルールカップは1000mから1200mに変更されているので、大きく傾向は変わらないと見ている。

 さらにホッカイドウ競馬の2歳最初の重賞、毎年7月に行われる栄冠賞の3着以内馬で、その後2戦以上している馬は有力。昨年、前記に該当のスティールグレイスは競走中止したが、それを除くと過去10年のこのレースでの成績は【2・1・0・0】。1着の該当馬は、2015年のタイニーダンサー、2019年のコーラルツッキー。2着の該当馬は、2015年のモダンウーマンだ。
 
 また、今年から10月の1週目に兵庫チャンピオンシップを目指す2歳戦として、H重賞のネクストスター門別(門別1200m)が新設された。このレースの1着賞金は短距離の重賞としては1000万円と破格だけに、好メンバーが集うことが予想される。その4週後にこのエーデルワイス賞が行われるため、ネクストスター門別の上位馬がここで活躍する可能性が高い。今後は要注意だ。

 最後に穴馬候補を挙げると、前走で地方の1600m以上の重賞に出走し、3角、4角で先頭だった馬だ。過去10年では2015年のタイニーダンサーこそ2番人気での優勝だったが、2017年にストロングハートが6番人気で優勝している。その他、2014年にネガティヴが15番人気で3着、2019年にミナトノヨーコが11番人気で3着。このパターンは爆益をもたらすので要注意だ。

 他ではデビューから前々走まで1200mまでの距離しか経験がなく、初距離の前走、フローラルカップかブロッサムカップ(距離1600~1700m)で3着以下に敗れた馬だ。2013年に過去10年でもっとも人気薄の12番人気で2着と好走したラブミーブルー、2017年に10番人気で3着のリコーデリンジャー、2019年に11番人気で3着のミナトノヨーコ、2021年に5番人気で3着のエイシンヌプリがこのパターンに該当していた。


 まとめるとこうなる!

 ●本命候補
 ・中央ですでに2勝を挙げている1番人気馬。
 ・近2走のダート戦で1.0秒差以上圧勝の実績がある中央馬。
 ・リリーカップとフルールカップを連勝した馬。
 ・栄冠賞の3着以内馬でその後2戦以上している馬。
 ・今年より新設されたネクストスター門別の上位馬。
 
 ●穴馬候補
 ・前走で地方の1600m以上の重賞に出走し、3角、4角で先頭だった馬だ。
 ・前々走まで1200mまでの距離経験しかなく、初距離の前走フローラルカップかブロッサムカップで3着以下に敗れた馬。

 ●危険な人気馬
 ・前走で逃げて連対した中央馬(1.0秒差以上、圧勝していた馬を除く)。

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