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【山崎エリカのダートグレード攻略】~JBC2歳優駿2023~

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【山崎エリカのダートグレード攻略】~JBC2歳優駿2023~ | コラム | ウマニティ

 JBC2歳優駿は2019年まで「北海道2歳優駿」として行われていたが、2020年よりJBCの2歳カテゴリー競走としてリニューアル。昨年、地元ホッカイドウ競馬所属馬が掲示板を独占した。このようにこのレースの特徴は、2歳最初のダートグレードであるエーデルワイス賞ほどではないにせよ、地方馬が活躍しているということ。

 実際に過去10年で中央馬は1着6回、2着3回、3着4回に対して地方馬は1着4回、2着7回、3着6回という、ほぼ五分五分の成績。エーデルワイス賞よりも中央馬がやや優勢になるのは、秋口から中央の2歳1勝クラスが豊富に施行されることが影響している。

 このレースの主な対戦図式は、中央の1勝クラスvs門別の重賞上位馬だが、中央の短距離の1勝クラス組は、距離の壁で取りこぼすことも少なくない。最有力は王道路線のプラタナス賞(東京ダ1600m)の勝ち馬で、プラタナス賞を0.8秒差以上で勝利した馬の過去10年のこのレースでの成績は【1・0・1・0】である。1着の該当馬は2016年のエピカリス、3着の該当馬は2015年のエネスクであるが、遡って2011年にはオーブルチェフが1着と好走している。

 今度は地方の有力馬を紹介すると、サッポロクラシックカップが2020年に門別1200mから1700mに条件変更されてから、このレースの連対馬の活躍が目立っている。2020年以降の成績は【1・2・1・1】。1着の該当馬は、2020年のラッキードリーム。2着の該当馬は、2020年のトランセンデンス、2022年のベルピット。3着の該当馬は、2021年のリコーヴィクターである。唯一の4着以下は、2022年のオーマイグッネス。

 サッポロクラシックカップの3着以内馬は、前走でHⅠ・サンライズカップも出走して2着以下か、サッポロクラシックカップで2着以下だったのに対して、ベルピットはサンライズカップを勝利していた。ベルピットはサンライズカップの疲れが出たと推測されるだけに、サッポロクラシックカップの連対馬をここで狙うにあたっては、「サンライズカップで2着以下」か「サッポロクラシックカップから直行」ということを条件に加えたい。

 ここまで綴っておいて、こういうのも何だが、サッポロクラシックカップは今年からまた門別1200mに戻り、開催時期も1ヵ月早まった。これにより、中距離の重賞はHⅡブリーダーズゴールドジュニアカップとサンライズカップのみとなったので、今後はブリーダーズゴールドジュニアカップの連対馬が活躍していくものと推測される。

 また、配当妙味がたっぷりあるのは、サンライズカップの2着、3着馬だ。中央の1勝クラスの勝ち馬が1頭も出走していなかった2018年のウィンターフェル、2022年のベルピットは1番人気に支持され、ともに2着だったが、2018年に優勝したイグナシオドーロは同レースの3着馬で、JBC2歳優駿では6番人気だった。

 その他、2015年の2着馬スティールキング(8番人気)を始め、2013年・エイシンホクトセイ(10番人気)、2014年・クラバズーカー(8番人気)、2016年・スウィフトハート(5番人気)、2017年・サザンヴィグラス(5番人気)、2021年・リコーヴィクター(4番人気)がこのレースで3着と好走している。

 サンライズCの2着、3着馬の中でも最有力なのは、イグナシオドーロや2015年のスティールキング、エイシンホクトセイのように、逃げた馬だ。門別は馬場がタフで前が厳しい流れになりやすいため、前走のサンライズCで逃げて3着以内の馬は、注意したほうが良い。該当馬は前記3頭のみだが、どれも超人気薄だ。

 最後に中央馬が穴を開けるパターンを紹介しよう。前走、中央のダ1700m以上の新馬戦を勝った馬だ。2021年のアイスジャイアント(3番人気)、遡って2011年の2着馬ベルモントレーサー(7番人気)、2012年の優勝馬アルムアダプタ(7番人気)やはそれに該当。中距離のデビュー戦を勝つ馬は素質が高く、2戦目で大きく変わる可能性を秘めているということなのだろう。逆に純粋にダート戦のみを3戦以上使われ、やっと1勝した馬というのは素質不足のせいか、全く通用していない。

 また2012年に8番人気で2着のコスモコルデスや遡って2008年に6番人気で優勝したメトロノースのように、初ダートの前走、未勝利戦で結果を出してここへ駒を進めてきたタイプが穴を開けている。このタイプは稀にしか出走してこないが、そういった馬がダート慣れと勢いで勢力図を覆していることを忘れてはいけない。


 まとめるとこうなる!

 ●本命候補
 ・前走のプラタナス賞で0.8秒差以上の圧勝を収めた馬。
 ・同年のブリーダーズゴールドジュニアカップで連対した馬(前走でサンライズカップに出走して2着以下か、ブリーダーズゴールドジュニアカップからここへ直行が条件)。

 ●穴馬候補
 ・同年のサンライズカップで2着、3着だった馬(同レースで逃げた馬はより有力)。
 ・前走で中央のダ1700m以上の新馬戦を勝利した馬。
 ・前走、中央の未勝利を初ダートで勝利した馬。

 ●消し
 ・ダートのみを3戦以上使われ、やっと1勝した中央馬。

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