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【TAROの競馬研究室】ルメール騎手はステイヤー/ローズS展望

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【TAROの競馬研究室】ルメール騎手はステイヤー/ローズS展望 | コラム | ウマニティ

先週から秋競馬が開幕。西のセントウルSメイケイエールが好位から堂々の抜け出しで完勝。重賞6勝目を飾り、いよいよG1へ王手というところまで来た。

一方、人気を分け合う形になったソングライン=ルメール騎手はラストで伸びて来たものの5着止まり。ただ、明らかに距離不足の内容で、叩き台としては悪くない内容だったのかもしれない。

今や、押しも押されぬ日本競馬の主役となったルメール騎手だが、ジョッキーとしては長距離志向の側面が強く、短距離路線ではそこまで信頼度が高くない。

2020年以降のすべてのレースを対象にルメール騎手の距離別成績を調べてみても明らかで、芝ダート問わず1200m戦では単複の回収率が60%台とかなり低く、基本的には過剰人気傾向だ。

これが1000mに限るとさらに顕著で、騎乗回数は少ないが18戦してたったの2勝、回収率も悲惨だ。

・ルメール騎手の1000m戦成績(2020年~先週終了時点)

(2-3-0-13)単勝回収率 18% 複勝回収率 42%

そして、基本的に距離が延びれば伸びるほど成績が向上していく。特に2400m以上に限ると、ルメール人気を加味しても妙味大で、単複の回収率は90%超。ほぼ3回に2回は馬券圏内に好走している。

・ルメール騎手の2400m以上の成績(2020年~先週終了時点)

(40-27-17-44)単勝回収率 93% 複勝回収率 97%

こういったデータは、時に穴馬による一撃で数値が跳ね上がっているケースもあるが、ルメール騎手の場合は2ケタ人気馬の騎乗回数はゼロ。128回のうち125回が5番人気以内なので、極めて信頼できるデータといえるだろう。

馬に例えるならば、ルメール騎手は明らかにステイヤータイプ。シンプルだが、このことを意識するだけで今後の重賞戦線でも取捨が明確になるはずだ。なお、折り合いをつけるのが上手く距離延長に強いのも特徴。直近の重賞勝ちはヴェントヴォーチェで挑んだキーンランドカップだから、実はデータに反してスプリント重賞を制したのだが、思えば直線競馬を経由した距離延長馬だった。

夏のバカンスから復帰し今後は有力馬への騎乗機会も増えるだろうが、その際の参考にしてほしい。

では、今回も先週の競馬から次走狙えそうな馬を一頭挙げておきたい。

【次走狙い馬】エンライトメント(土曜中山2レース・2歳未勝利/3着)

マイル戦の上に開幕週の馬場ではやや忙しく、完全に差し遅れた。それでもラストはしっかり伸びており、次走距離延長、または開催後半馬場、または東京替わり(いずれかに該当する可能性が極めて高い)ならば順当に勝機到来。

ローズS展望

では、いつも通り最後は週末の注目馬で締めたい。今週末はG1トライアルが続々、日曜の中京競馬場ではローズSが行われる。注目馬はコチラ。

メモリーレゾン古川吉洋騎手)

前走は51キロの内枠と恵まれた面はあったが、追ってグイグイ伸びて完勝。デビューが1200m、その後は1600mで勝利し、初の1800mだった前走でもむしろまだ距離延びて良さそうな内容だった。使うごとに力をつけてきている印象で、センスと追っての良さも兼ね備えているのでクラスの壁はないはず。相手は強化されるが、いきなりの重賞でも楽しみはある。

※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。

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