【高松宮記念】挨拶がわりに大仕事!ファイン初GI
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3月26日(月) 05:11
第48回高松宮記念(25日、中京11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、芝1200メートル、1着本賞金1億1000万円 =出走18頭)春のGIシリーズ開幕戦は、川田将雅騎乗で2番人気に推されたファインニードルがゴール寸前で差し切ってハナ差でV。GI初勝利を飾った。タイム1分8秒5(良)。馬主のゴドルフィンにとっては、名義変更前も含めて日本調教馬で初のビッグタイトル獲得となった。2着は3番人気のレッツゴードンキ。1番人気レッドファルクスは後方から伸びたが8着に終わった。
世界の競馬を席巻する“ロイヤルブルー”の勝負服が、国内生産馬でGIを射止めた。ファインニードルがハナ差の接戦を制して、2度目の挑戦でGI初制覇。えび茶色が基調だった前走時と違う勝負服の川田騎手が、白い歯をこぼした。
「リズム良く走れて、心配していた左回りも上手に対応。最後までよく頑張ってくれました。馬主の登録名が“ゴドルフィン”に変わって最初のGIを勝てて、馬に感謝したいです」
鞍上の冷静なリードが光った。勝ちパターンは好位からの抜け出しだったが、激しい先行争いを避けて中団を追走。長い直線に備えて馬と呼吸を合わせた。直線で外に出して追い出し、残り200メートル手前から右ムチを連打。先に抜け出したレッツゴードンキをゴール寸前、ハナ差かわした。
国際的な馬主組織であるゴドルフィンは、それまでのモハメド殿下個人名義から17日に名義を変更したばかり。日本の所属馬は「青、袖水色一本輪」の勝負服に変わってすぐ、国外居住馬主として初のJRA・GI勝ちを成し遂げた。日本に生産拠点を設けて14年、馬主名義取得から9年。自家生産馬を中心に、着実に成績を積み重ねてきた。ダーレー・ジャパン・ファームのハリー・スウィーニィ代表(57)も「殿下は日本の競馬が好きです。いいタイミングで勝てました」と笑顔。“衣替え”直後のVはファンに鮮烈な印象を与えた。
「日頃からスタッフが一生懸命に仕上げてくれます。成果がここで実って本当に良かったです」
開業8年目の高橋忠調教師も、初めてのGI表彰台に喜びひとしおだ。「賢い馬で、馬が自分で走りやすいように体をつくってくれる」と愛馬に厚い信頼を寄せている。
次走はオーナーサイドと協議して決められるが、登録済みの香港チェアマンズスプリントプライズ(4月29日、シャティン、GI、芝1200メートル)や、英国のジュライC(7月14日、ニューマーケット、GI、芝1200メートル)なども選択肢にある。「この馬にとって今年は真価を問われる」というトレーナーの期待に応えてGIを制したファインニードル。その視界には、世界を股にかけた飛躍がとらえられている。(千葉智春)
◆プレゼンターを務めたミュージカル俳優、歌手の山崎育三郎「初めて競馬場にきましたが、広くておしゃれだと思いました。残念ながら育三郎の3連単ボックス((1)(9)(3)(6))は外れてしまいましたが、レースは迫力があって興奮しました」
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【高松宮記念】ダーレージャパン・福田氏「殿下にGI勝ち報告できる」
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3月26日(月) 05:10
第48回高松宮記念(25日、中京11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、芝1200メートル、1着本賞金1億1000万円 =出走18頭)モハメド殿下率いるグループは、2004年に北海道日高町にダーレー・ジャパン・ファームを開設し、徐々に用地買収を進めて規模を拡大。馬主としてよりも先に、生産者として日本に根を張った。生産馬では、2010年にダノンシャンティがNHKマイルCを制しているが、グループ関連の勝負服でのビッグタイトル奪取は初めてだ。
表彰台に登壇したダーレー・ジャパン(株)人事部門代表の福田洋行氏(41)は、「最後はよく伸びてくれましたね。従業員として殿下にGI勝ちを報告したかったので、何よりです」と目を細めていた。
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ゴドルフィン ドバイの王族マクトゥーム家による競走馬のオーナー組織。1994年設立。ドバイや欧州に拠点を置き、トレードで獲得した有力馬なども含めて、世界で幅広く競走馬を所有している。これまでの主な活躍馬はファンタスティックライト、ドバイミレニアムなど。海外では主にロイヤルブルー一色の勝負服を使用している。日本では17日付で所有全馬の名義をゴドルフィンに切り替えた。
【高松宮記念】まさか…ファルクス、直線進路なく8着
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3月26日(月) 05:08
第48回高松宮記念(25日、中京11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、芝1200メートル、1着本賞金1億1000万円 =出走18頭)悲願達成どころか、よもやの完敗だ。単勝2・3倍の1番人気に支持されたレッドファルクスは見せ場なく8着に終わった。3コーナーでは後方2番手の位置取り。直線では進路を探しながら伸びてメンバー最速の上がり(3ハロン33秒7)を駆使したが、上位争いには加われなかった。
「スタートは出たけど、全然、進まなかった。3、4コーナーの手応えも悪くて、直線でも道がなかった」
M・デムーロ騎手は淡々とした口ぶりで振り返った。昨年は最優秀短距離馬のタイトルを獲得したが、このレースでは3着。その無念を晴らそうと青写真通りの調整を積んできたが、予想外の結末となった。「あの位置取りじゃ、きついですね。それがすべてでしょう」と尾関調教師。次走は未定だが、このまま終わるわけにはいかない。
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【高松宮記念】またも…ドンキ、3連続電撃GI2着
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3月26日(月) 05:07
第48回
高松宮記念(25日、中京11R、GI、4歳上オープン国際(指)、定量、芝1200メートル、1着本賞金1億1000万円 =出走18頭)あと一歩で、またも戴冠を逃した。
レッツゴードンキは、ハナ差の2着に惜敗。中団追走からラスト1ハロン手前で先頭に立ち、そのまま押し切る勢いだったが、ゴール寸前で
ファインニードルにかわされた。
「ロスなくいけた。結果論からすると、仕掛けが早かったのかな…。(2着は)何回目や…」と岩田騎手は悔しさいっぱいの表情。
3歳時に
桜花賞を制したが、昨年はこの
高松宮記念、秋の
スプリンターズSとスプリントGIで連続2着。さらに
阪神JF、JBCレディスクラシックを含めると、GIでは5度目の2着に泣いた。今後は香港GI・チェアマンズスプリントプライズ(4月29日、シャティン、芝1200メートル)を視野に調整される。
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