第22回
青葉賞(2日、東京11R、GII、3歳オープン国際(指)、馬齢、芝2400メートル、1着本賞金5200万円、1、2着馬にダービーの優先出走権=出走18頭)
川田将雅騎乗の1番人気
レーヴミストラルが、ゴール前の攻防を制して3連勝で重賞初勝利。2009年の半兄
アプレザンレーヴ(父
シンボリクリスエス)に続く兄弟制覇となった。タイム2分26秒9(良)。2着は
タンタアレグリアで、上位2頭がダービー(31日、東京、GI、芝2400メートル)の優先出走権を獲得した。
4頭が横一線に並ぶゴール前から抜け出して、1番人気の
レーヴミストラルが松田博調教師のラストダービー切符をもぎ取った。
「松田先生の最後のダービーに送り出せて、ほんとうによかったです」
川田騎手が笑顔を見せた。来年2月いっぱいで70歳の定年を迎える松田博師にとっては、今年が最後のダービー。
ハープスターをはじめ、松田博厩舎の馬とのコンビが多いだけに、ジョッキーも感慨深い様子だった。
レースは中団馬群の後方から。先行勢を射程に入れて直線は外から上がり3ハロン33秒7の脚で追撃すると、はかったようにゴールでは前に出た。「抜け出すとフワッとすると聞いていたので、できるだけ追い出しを待ちました。最後はなんとか(先頭に)出てくれ、と思っていたので、ホッとしました」と、川田騎手は勝負強い末脚を感じ取っていた。
兄姉も管理した厩舎ゆかりの血統。なかでもデビュー3連勝で
阪神JFを制した半姉
レーヴディソールは骨折でクラシックを断念したこともあり、その弟で最後のダービー挑戦には気持ちが入る。「出せるものならいつもダービーに出したいよ。でも馬があってのもの。この馬も少しずつ成長しているし、あとは輸送続きの競馬が克服できれば」と、トレーナーは成長力に期待する。
ベガや
ブエナビスタ、
ハープスターなど数々の名牝を育て“牝馬のマツパク”と呼ばれたが、牡馬クラシックは未勝利。
レーヴミストラルがダービーというホースマン最大の栄誉を名トレーナーに贈ってくれるはずだ。 (柴田章利)
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レーヴミストラル 父
キングカメハメハ、母レーヴドスカー、母の父ハイエストオナー。鹿毛の牡3歳。栗東・
松田博資厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績5戦3勝。獲得賞金7154万2000円。重賞初勝利。
青葉賞は、
松田博資調教師は2000年
カーネギーダイアンに次いで2勝目、
川田将雅騎手は08年
アドマイヤコマンドに次いで2勝目。馬名の意味は「夢(仏)+見事な(プロヴァンサル語)」。