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週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第58回は2016年のダイヤモンドS優勝馬トゥインクルを取り上げる。
2016年2月20日、G3・ダイヤモンドS。立春を過ぎて十数日の、雨天のモノクロームで寒々しい府中の舞台にトゥインクルが光り輝いた。ディフェンディングチャンピオンたるフェイムゲームと比べてハンデが4.5キロ軽かったとは言え、手綱を取る勝浦正樹騎手が3角を前に動いて早め先頭の競馬で結局4馬身差。稍重発表とは言えどボロボロな府中の芝。この悪条件でこそ輝くのがステイゴールドの血だ。彼の輝きには並み居る長距離得意の名脇役たち…ファタモルガーナもモンドインテロも、カムフィーもホッコーブレーヴも、あるいは人気者の9歳馬ペルーサもとても敵わなかった。
オルフェーヴル、ゴールドシップ、ドリームジャーニー、ナカヤマフェスタと、ステイゴールド系の種牡馬は揃いも揃って一瞬の速い脚には欠けるが悪条件や持久戦に強い。2011年生まれのトゥインクルはそれらの特徴を突き詰めたような馬であった。従姉にはエリザベス女王杯勝ちのレインボーダリア。なるほど、あのエリ女も雨模様だった。つまりは“血”なのだ。
2013年夏のデビュー当初は毎回のように出遅れて、2000m以下ではいかにも距離不足という負け方続き。翌2014年6月に不良馬場の東京芝2400mという条件で初勝利。早め早めの競馬から2着以下を8馬身ぶっちぎる圧勝劇を演じてようやく片目が開いた。しかしスタートからモタモタする面はなかなか解消されず、一時期は血統面からすると不適と思われるダートも使われた。転機は2015年5月に芝に戻して緒戦の荒川峡特別(新潟芝2400m)を勝ったことだった。ここから芝長距離を続戦してトントン拍子に出世。同年12月にはステイヤーズSで後の長距離路線の絶対王者アルバートの3着に食い込むほどになった。
2016年春当時は天皇賞2着の他、ダイヤモンドS連覇など重賞4勝の6歳馬フェイムゲームが長距離専業の馬の中では序列最上位。その1歳下で前述のステイヤーズSを制したアルバートはまだ新興勢力扱いであった。同一重賞3連覇を目指すフェイムゲームは主戦の北村宏司騎手を怪我で欠き、テン乗りの三浦皇成騎手と共にダイヤモンドSに臨んだ。ポッと出の準オープン馬トゥインクルが王者を倒すにはまさしくこのタイミングだったのだろうが、終わってみれば4馬身差。ハンデや天候などの条件に恵まれた面は否めないが、それにしても強い内容であった。
ダイヤモンドSを圧巻の競馬で完勝したことにより、「重馬場得意の超ステイヤー」としてのポテンシャルがとうとう開花したように見えたトゥインクルだったが、悲しいかなこの手の個性派は現代競馬にとって逆オーパーツ扱い。彼が活躍し得た場はどうにも少なかった。次走の春天では「天下の高速ステイヤー」キタサンブラックの前に13着惨敗。以降は屈腱炎にも苦しみ、同年の札幌日経オープンでの2着がある程度に終わった。やがて翌2017年秋に名古屋競馬への移籍を経て引退。現在は高知県須崎市の土佐黒潮牧場にて余生を過ごしている。
トゥインクル
牡 栗毛 2011年生
父ステイゴールド 母ロングスターダム 母父ノーザンテースト
競走成績:中央32戦5勝
主な勝ち鞍:ダイヤモンドS
(文:古橋うなぎ)
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