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【有馬記念】20年の中央競馬を締めくくるドリームレースの注目点はこれだ!

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【有馬記念】20年の中央競馬を締めくくるドリームレースの注目点はこれだ!

有馬記念史上最多の得票数を記録 ファン投票1位はクロノジェネシス



 12月27日、中山では第65回有馬記念が実施される。今年のファン投票はクロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が1位となり、同馬の得票数21万4742票は1989年にオグリキャップが記録した従来の最多得票数19万7682票を更新する歴代最多得票数となった。今年の有馬記念には、クロノジェネシスの他にファン投票2位ラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)、4位フィエールマン(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)、6位キセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)、9位ワールドプレミア(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)、10位ブラストワンピース(牡5歳、美浦・大竹正博厩舎)とファン投票トップ10のうち6頭が出走を予定しており、ドリームレースに相応しい熱戦が期待される。



 今年の有馬記念は2016年以来、4年ぶりに中央競馬の年間最終開催日に実施されるが、1年を締めくくるグランプリ・有馬記念を制すのはどの馬だろうか。なお、12月27日に実施された有馬記念は波乱の決着が多く、過去6回で1番人気馬が未勝利となっている。



★牝馬の活躍が目立った2020年 有馬記念には5頭の牝馬が登録



 今年の牡牝混合GIでは高松宮記念大阪杯安田記念宝塚記念スプリンターズS天皇賞・秋マイルCSジャパンCの8レースで牝馬が勝利を挙げ、高松宮記念大阪杯安田記念ではワンツーフィニッシュを決めている。牡牝混合GIにおいて牝馬が年間8勝を挙げたのはグレード制が導入された1984年以降では初めてで、牝馬の活躍が目立った一年となったが、今年最後のGIとなる有馬記念でも勝利を挙げることができるだろうか。



 今年の有馬記念には、クロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、ラヴズオンリーユー(牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)、ラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)と3頭のGI馬に加え、GIで2着3回のカレンブーケドール(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)、前走のエリザベス女王杯で2着に入ったサラキア(牝5歳、栗東・池添学厩舎)と5頭の牝馬が出走する予定。昨年の有馬記念は牝馬のリスグラシューが勝ったが、牝馬が2年連続で有馬記念を勝てば、1959年ガーネツト、1960年スターロツチ以来、60年ぶりとなる。また、有馬記念で牝馬がワンツーフィニッシュを決めれば、レース史上初めてのこととなる。



宝塚記念有馬記念制覇狙うクロノジェネシス 鞍上の北村友一騎手は有馬記念初参戦



 今年の宝塚記念を制したクロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が、昨年のリスグラシューに続く牝馬2頭目の宝塚記念有馬記念制覇に挑む。出走馬をファン投票によって決めるドリームレースの宝塚記念有馬記念双方を制した馬はこれまでに14頭、同一年の宝塚記念有馬記念を制した馬は10頭を数えるが、クロノジェネシスはファン投票1位の支持に応え、有馬記念を制すことができるかどうか。なお、同馬が中山競馬場で出走するのは今回が初めてとなる。



 また、クロノジェネシスに騎乗予定の北村友一騎手は有馬記念初参戦となる。同騎手は12月21日現在、中山での重賞勝利はないが、初勝利をグランプリ・有馬記念で挙げることができるかどうか。



★登録馬中最多のJRA・GI4勝 ラッキーライラックは福永騎手との新コンビで参戦



 今年の有馬記念には8頭のJRA・GI勝ち馬が登録しているが、中でも最多のJRA・GI4勝を挙げているのがラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)。同馬は、2歳時に阪神JFを制した後、GI制覇から遠ざかったが、4歳秋のエリザベス女王杯でJRA・GI2勝目を挙げ、今年は大阪杯エリザベス女王杯と2つのGIタイトルを手にしている。ラッキーライラックには、“テン乗り”となる福永祐一騎手が騎乗する予定だが、さらにGIタイトルを上積みすることができるかどうか。Vなら、牝馬のJRA・GI5勝はグレード制が導入された1984年以降で7頭目となる。なお、福永騎手は有馬記念を勝てば、8大競走完全制覇へ、天皇賞・春を残すのみとなる。



★今年も多くの記録を打ち立てたC.ルメール騎手 有馬記念フィエールマンとのコンビで参戦



 12月21日現在、C.ルメール騎手は、今年のJRA・GIで8勝を挙げており、自身が2018年に記録したJRA・GI年間最多勝記録に並んでいる。同騎手は今年、「JRA・GI実施機会4連勝」、「5週連続JRA重賞制覇」を記録するなどビッグレースで勝負強さを見せており、自身2度目のJRA年間200勝を達成。また、同騎手は今年のJRAでの獲得賞金が44億516万2000円で、自身が2018年に記録した年間最高獲得賞金記録(46億6023万5000円)の更新にも期待がかかる。さて、今年も大活躍を見せたルメール騎手は有馬記念制覇で1年を締めくくることができるだろうか。



 ルメール騎手が騎乗予定のフィエールマン(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)は今年、史上5頭目の天皇賞・春連覇を遂げ、春秋制覇を狙った前走の天皇賞・秋では2着に入っている。フィエールマンは昨年の有馬記念では4着だったが、2年連続の参戦となる今回は勝利を挙げることができるかどうか。



有馬記念5勝目を狙う(有)サンデーレーシング ファン投票上位のGI馬3頭を登録



 馬主の(有)サンデーレーシングは、2009年ドリームジャーニー、2011・13年オルフェーヴル、2014年ジェンティルドンナ有馬記念4勝を挙げている。馬主の有馬記念歴代最多勝記録はシンボリ牧場と(有)サンデーレーシングの4勝で、(有)サンデーレーシングには歴代単独トップの5勝目がかかる。なお、同馬主は有馬記念に今年のJRA・GIを制した3頭を登録しており、クロノジェネシス(牝4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)がファン投票1位、ラッキーライラック(牝5歳、栗東・松永幹夫厩舎)がファン投票2位、フィエールマン(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)がファン投票4位といずれも多くのファンからの支持を集めている。さて、(有)サンデーレーシング所有馬は6年ぶりに有馬記念を制すことができるかどうか。なお、同馬主は今年、グレード制が導入された1984年以降の最多記録となるJRA・GI7勝を挙げている(※12月21日現在)。



★4年連続ファン投票トップ10入り 2017年菊花賞以来の勝利を目指すキセキ



 ファン投票6位のキセキ(牡6歳、栗東・角居勝彦厩舎)は、2017年の菊花賞以来の勝利を目指す。同馬は菊花賞で勝利した後18連敗と勝利から遠ざかっているが、その間にGIで2着が4回あり、今年の宝塚記念でも2着と好走。キセキは前走のジャパンC(8着)では、レース序盤から後続を大きく引き離して逃げたが、今回はどのような戦法で挑むだろうか。同馬には前走に続き浜中俊騎手が騎乗予定。



 なお、キセキは2017年7位、2018年6位、2019年3位、2020年6位と4年連続でファン投票トップ10入りを果たした。有馬記念ファン投票での4年連続トップ10入りはゴールドシップ(2012~2015年)以来で、史上8頭目となる。



★4年目で大きな飛躍を遂げた横山武史騎手 隔年V目指すブラストワンピースに騎乗予定



 デビュー4年目の横山武史騎手は、今回が有馬記念初騎乗となる。同騎手はデビュー年の2017年は13勝、2年目の2018年は36勝、3年目の2019年は54勝と、毎年勝ち星を伸ばしており、今年は92勝を挙げ、関東所属騎手ではトップの勝利数をマークしている(※12月21日現在)。



 横山武史騎手は、有馬記念ブラストワンピース(牡5歳、美浦・大竹正博厩舎)に騎乗予定。同馬は2018年の有馬記念勝ち馬だが、宝塚記念16着、天皇賞・秋11着と目下2戦連続でフタ桁着順に敗れている。さて、横山武史騎手は巻き返しを狙うブラストワンピースを隔年Vに導き4年目で初のGIタイトルを手にすることができるかどうか。なお、同騎手の父・横山典弘騎手は1996年に有馬記念を制しており、有馬記念親子制覇となれば「武邦彦(父)=武豊(子)」親子以来2組目となる。また、横山武史騎手のレース当日の年齢は22歳0力月6日で、Vなら、有馬記念の年少優勝記録で歴代3位となる。



★悲願のGI制覇を狙うカレンブーケドール 鞍上は有馬記念最多勝の池添謙一騎手



 カレンブーケドール(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)は、通算12戦2勝という成績で、重賞勝利はないが、昨年のオークス秋華賞ジャパンCとGIでの2着が3回あり、今年は京都記念2着、産経賞オールカマー2着、ジャパンC4着という成績を残している。カレンブーケドールには今回、“テン乗り”となる池添謙一騎手が騎乗する予定だが、悲願のGI初制覇を遂げることができるかどうか。なお、池添騎手は有馬記念で4勝を挙げており、同レースの最多勝ジョッキー。



★“ドリームレース”最多タイの7勝 武豊騎手はワールドプレミアに騎乗予定



 ワールドプレミア(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)に騎乗予定の武豊騎手と、カレンブーケドール(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)に騎乗予定の池添謙一騎手は、出走馬をファン投票で決定する“ドリームレース”で最多の7勝をマークしており、勝てば単独トップとなる。



 2名の騎手のうち武豊騎手は、有馬記念で歴代最多の騎乗回数を記録しており、昨年までに29回騎乗して3勝、2着8回という成績を残している。同騎手は昨年3着に入ったワールドプレミアと2年連続のコンビを組む予定だが、2017年キタサンブラック以来3年ぶりの勝利を挙げることができるかどうか。なお、ワールドプレミアは昨年の菊花賞馬だが、武豊騎手が有馬記念菊花賞馬に騎乗した時の成績は9戦2勝、2着4回で、連対率は.667となっている。



★父、母の父ともに有馬記念2勝馬 重賞2連勝中の3歳馬オーソリティ



 オーソリティ(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)は、青葉賞アルゼンチン共和国杯と重賞を連勝して有馬記念に挑む。同馬は父が2011・13年の有馬記念を制したオルフェーヴル、母がロザリンドという血統で、母の父は2002・03年の有馬記念を連覇したシンボリクリスエスオーソリティのGI挑戦は昨年のホープフルS(5着)以来、2回目となるが、GI初制覇を遂げることができるかどうか。Vなら、3歳馬の優勝は2018年のブラストワンピース以来、2年ぶりとなる。なお、オーソリティには、20日の朝日杯FSで7年連続JRA・GI制覇を遂げた川田将雅騎手が騎乗する予定。



★今年もJRA・GI4勝を挙げた矢作芳人調教師 有馬記念にはラヴズオンリーユーを登録



 12月21日現在、今年のJRA競走で52勝を挙げ、調教師リーディング首位を走る矢作芳人調教師(栗東)は、モズアスコットフェブラリーSコントレイル皐月賞、ダービー、菊花賞を制しており、グレード制が導入された1984年以降で初の2年連続JRA・GI4勝をマーク。今年のJRA獲得賞金(20億2169万8000円)でもトップに立っている。同調教師が、今週実施されるホープフルS有馬記念を連勝すれば岩元市三元調教師(2000年)、池江泰寿調教師(2011年)が持つJRA・GI年間最多勝記録(5勝)を更新し、池江泰寿調教師が2011年に記録したJRA年間最高獲得賞金記録(23億8601万7000円)も塗り替える。



 矢作調教師は2歳GI・ホープフルSテンカハル(牡)、有馬記念には昨年のオークス以来の勝利を目指すラヴズオンリーユー(牝4歳)を登録している。同調教師は昨年、12月22日の有馬記念リスグラシュー、28日のホープフルSコントレイルで制しているが、今年も暮れの中山でGI連勝となるかどうか。なお、有馬記念を異なる馬で連覇すれば、二本柳俊夫元調教師(1980・81年)、藤沢和雄調教師(2003・04年)以来、史上3人目となる。

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