岡村信将
シムーン
第24回平安ステークス(20日、京都11R、GIII、4歳上オープン国際(指)、別定、ダ1900メートル、1着本賞金3600万円=出走16頭)重賞初挑戦ながら1番人気に支持されたグレイトパールが1分55秒7(良)の好タイムで圧勝。ダート転向後、無傷の5連勝を飾った。カタール王族のH.H.シェイク・ファハドオーナーは重賞初勝利。今後は、選出されれば帝王賞に出走する。6番人気クリソライトが4馬身差の2着だった。 “ワンサイドゲーム”で砂の新星誕生を予感させた。グレイトパールがダート転向後、無傷の5連勝で重賞初制覇。照りつける日差しの中、悠々とゴールを駆け抜けた。 「トップスピードは高くないのですが、スピードが持続します。素晴らしい持続力でしたね。次が楽しみになりました」 自身にとっても12年連続となる今年初の重賞タイトルを奪取した川田騎手が誇らしげな表情を見せた。道中は促しながら9番手を追走。前半はペースが速かったこともあり、少しもたついていたが、3コーナー付近から加速すると、そこからは前方との差が詰まっていくだけ。手応え十分に直線に向き、残り250メートルで先頭に立ち、ゴールでは上がり最速の末脚で追い込んできたクリソライトに4馬身もの差をつけていた。 「勝つよ」。追い切り後に中内田調教師は自信のコメントを残していたが、休み明け、しかも重賞初挑戦で歴戦の猛者を一蹴。これだけの走りを演じたとあれば、陣営の期待も高まってくる。 次のダート界の大舞台は帝王賞(6月28日、大井、交流GI、ダ2000メートル)で、トレーナーは「出られるなら出たいですね。最後はグレイトパールらしい走りを見せてくれましたし、まだ良くなりますよ」と力を込める。まだ底が見えない4歳馬が、破竹の勢いで砂の頂点を目指す。 (宇恵英志)★20日京都11R「平安ステークス」の着順&払戻金はこちら