クリストフ・ルメール騎手(43)=栗東・フリー=とコンビを組んだ2番人気の
ヴェントヴォーチェが、直線で余力十分に抜け出して2馬身差の完勝。2度目の重賞制覇を果たし、
高松宮記念(26日、中京、GⅠ、芝1200メートル)の優先出走権を獲得した。
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昨年の春雷Sを1分6秒8の好タイムで突き抜けた絶好舞台で力を見せつけた。
ヴェントヴォーチェが中団追走から直線半ばで抜け出す横綱相撲。2度目の重賞奪取だ。
「すごくいい反応で、全然止まらなかった。最後は楽でした」。重賞初Vを決めた昨年の
キーンランドCに続き、コンビ2戦2勝としたルメール騎手は余裕の表情。「上のクラスでもいけると思います」とGⅠ再挑戦へ太鼓判を押した。
「去年GⅠを使ったとき(
スプリンターズS11着)は硬さがありましたが、今回は休ませてフレッシュさがありました。次はもう少し上がりそうな状態で臨めたので」と
牧浦充徳調教師も
高松宮記念へ手応えをアピール。ルメール騎手がドバイに遠征するため鞍上は未定だが、快速王争いに新たな惑星が浮上した。
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ヴェントヴォーチェ 父タートルボウル、母ランウェイスナップ、母の父ディスタントヴュー。鹿毛の牡6歳。栗東・
牧浦充徳厩舎所属。北海道日高町・下河辺牧場の生産馬。馬主はエデンアソシエーション。戦績14戦7勝。獲得賞金1億7748万5000円。重賞は2022年GⅢ
キーンランドCに次いで2勝目。夕刊フジ賞
オーシャンSは
牧浦充徳調教師が初勝利。クリストフ・ルメール騎手は19年
モズスーパーフレアに次いで2勝目。馬名は「風の声(イタリア語)」。
【アラカルト】
★関西馬上位独占…このレースで1~3着を関西馬が独占したのは、2012年(1着
ワンカラット、2着
グランプリエンゼル、3着
ベイリングボーイ)以来、11年ぶり。
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高松宮記念へ…夕刊フジ賞
オーシャンSの勝ち馬が同年の
高松宮記念を制したケースとしては、2010年
キンシャサノキセキの例がある。