佐藤洋一郎
セイリュウ1号
スガダイ
暴君アッキー
くりーく
2週連続きわどいVだ。中山牝馬Sが13日、中山競馬場で16頭によって争われ、7番人気の5歳ランブリングアレーがハナ差で重賞初制覇を飾った。鞍上はこの日、52歳の誕生日を2日後に控えた武豊騎手で、1着同着だった前週のチューリップ賞(メイケイエール)に続く重賞勝利。逃げた5番人気のロザムールが2着に粘り、1番人気のドナアトラエンテは9着に終わった。 不良馬場をものともせず、水しぶきを上げながら豪快に差し切った。7番人気のランブリングアレーが、内で逃げ粘る5番人気のロザムールをゴール寸前でかわして重賞初制覇。母ブルーミングアレーがつかめなかったタイトルを、そのまな娘が5度目の重賞挑戦で手に入れた。 「乗りやすい馬なので周りの出方を見ながら行こうと思っていた。芝がすごい水を含んでいたので、ペースがつかみづらかったです。最後はどの馬もきつかったと思うけど、よく我慢してくれました」 勝利に導いたのは、レースから2日後の15日に52歳の誕生日を迎える武豊騎手だ。雨が降りしきる中山で、日本競馬界のレジェンドが“前祝い”の勝利を挙げた。 道中は中団後方で脚をため、直線で大外に持ち出されると残り100メートルあたりから一気に加速。あっという間に前をとらえた。メイケイエールとのコンビで1着同着だったチューリップ賞の翌週。「きょうは同着じゃなかったですね」と、鞍上は堂々のハナ差Vに笑みを浮かべた。 「馬は落ち着いていて、状態も非常にいいなと思いました。こういう馬場状態も克服してくれて、今後さらに大きいレースでも頑張れたらいいなと思います」 名手が太鼓判を押す5歳のニューヒロイン。次走は未定だが、重賞ウイナーの仲間入りを果たしたことで、この春はさらなる高みを目指すことになりそうだ。(三浦凪沙) ■ランブリングアレー 父ディープインパクト、母ブルーミングアレー、母の父シンボリクリスエス。黒鹿毛の牝5歳。栗東・友道康夫厩舎所属。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。馬主は(有)社台レースホース。戦績15戦6勝。獲得賞金1億5386万5000円。重賞は初勝利。中山牝馬Sは友道康夫調教師が初勝利、武豊騎手は1997年ショウリノメガミ、2017年トーセンビクトリーに次いで3勝目。馬名は「田園や森林などを散策すること+小径」。★13日中山11R「中山牝馬S」の着順&払戻金はこちら