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第104回京都記念(13日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・外2200メートル、1着本賞金6400万円=出走12頭)ウンベルト・リスポリ騎乗で1番人気のトゥザグローリーが、直線で外から抜け出し快勝。中日新聞杯に続く重賞2勝目は、2月一杯で定年引退する池江泰郎調教師(69)にとって、区切りのJRA重賞70勝目となった。2着は5番人気のメイショウベルーガ、3着には2番人気のヒルノダムールが入った。 刻一刻と近づく最後の時を察知したのか、期待馬が“育ての親”に最高のプレゼントを贈った。1番人気のトゥザグローリーが、直線で力強く抜け出し快勝。今月で定年を迎える池江泰郎調教師に成長した姿を見せるとともに、自らの明るい未来も切り開いた。 「強い勝ち方だったね。1年足らず(昨春3月デビュー)で、ここまで来てくれたのはたいしたものだよ。長い間、この世界に身をおいて、何ごとも簡単にいかないのは良くわかっている。両方勝つのは、なかなかうまくいかないね」 トレーナーは共同通信杯にダノンバラード(9着)も出走していたために東京競馬場で観戦。東西重賞制覇こそならなかったが、手塩にかけて育てたグローリーの勝利には目を細めた。 道中は内枠(2)番を利して、4番手の内ラチ沿いで待機。3角からの坂の下りで勢いをつけると、直線では外へ進路を変える。直線半ばでヒルノダムールが先に抜け出すと、さらに外から豪快に突き抜ける。最後はメイショウベルーガの追撃を3/4馬身振り切った。 「3コーナーを回ったときの位置取りが良かったし、勝ちを予想できる展開だった。本当に強い馬だし、自分は乗っているだけだった。これが最後だと思っていたから、池江先生に最高のプレゼントできてうれしいね」 今年初来日したイタリアのウンベルト・リスポリ騎手は日経新春杯に続く重賞2勝目。前2週は京都牝馬S(ヒカルアマランサス2着)、小倉大賞典(リルダヴァル3着)と、池江郎厩舎の馬で悔しい思いをしていただけに、期する思いがあった。 「この後はヤストシ(長男の池江泰寿調教師)が引き継いでくれるからね。今年の有馬記念では主役になってくれると思うよ」 池江郎調教師にとって史上7人目の重賞70勝目は、トゥザグローリーが今後の中長距離界の主役候補に名乗りをあげるレースとなった。父から息子へバトンは渡されるが、GI初制覇へ、新たな環境で牙を研ぐ。(瀬戸聡)サンスポコムFacebookへ