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★今年は史上最少頭数で実施 GI馬2頭を含む15頭が登録
今年のヴィクトリアマイルには、2022年の秋華賞勝ち馬スタニングローズ(5歳、栗東・高野友和厩舎)、昨年のマイルCS勝ち馬ナミュール(5歳、栗東・高野友和厩舎)と2頭のGI馬を含む15頭が登録している。ヴィクトリアマイルは今年で19回目を迎えるが、これまでに出走頭数が最も少なかったのは20年、23年の16頭で、今回はレース史上最も少ない頭数で実施されることになるが、どのような結果になるだろうか。なお、スタニングローズとナミュールはこれまでに4回対戦しており、対戦成績は2勝2敗となっている。また、過去10年のヴィクトリアマイルは、1番人気馬が2勝、2着2回(勝率.200、連対率.400)という成績だが、アーモンドアイが制した20年以降、GI馬が4連勝している。
★武豊騎手との新コンビで参戦予定 ナミュールはドバイターフ2着以来の出走
ナミュール(5歳、栗東・高野友和厩舎)は昨年の秋以降、富士S1着、マイルCS1着、香港マイル3着、ドバイターフ2着と国内外の牡牝混合戦で好走を続けており、牝馬限定戦への出走は昨年のヴィクトリアマイル(7着)以来1年ぶりとなる。今回、ナミュールはテン乗りとなる武豊騎手とのコンビで出走する予定だが、昨年のマイルCSに続くGI2勝目を挙げることができるだろうか。Vなら、武豊騎手は2009年ウオッカ以来15年ぶり2回目のヴィクトリアマイル制覇となる。なお、ヴィクトリアマイルでは、前走で牡牝混合戦に出走していた馬が20年アーモンドアイから4年連続で勝っており、前走で海外のレースに出走していた馬は3勝、2着2回(勝率.300、連対率.500)という成績を挙げている。
★最多勝の(有)サンデーレーシング 今年はスタニングローズ、ウンブライルを登録
馬主の(有)サンデーレーシングは、2010年ブエナビスタ、21年グランアレグリア、23年ソングラインで歴代最多のヴィクトリアマイル3勝を挙げている。昨年に続く連覇がかかる(有)サンデーレーシングの所有馬は、22年の秋華賞馬スタニングローズ(5歳、栗東・高野友和厩舎)、阪神牝馬S2着のウンブライル(4歳、美浦・木村哲也厩舎)の2頭が登録しているが今年もヴィクトリアマイルを制すことができるだろうか。
ウンブライルは通算8戦2勝という成績だが、2勝はいずれも芝1400メートル戦で挙げたもので、芝1600メートルでは重賞で3度の2着があるものの6戦0勝という成績だ。芝1600メートル戦末勝利の馬がヴィクトリアマイルを勝てば、15年ストレイトガール以来9年ぶりとなるが、ウンブライルは芝1600メートル戦初勝利をGIで挙げることができるだろうか。
★池添謙一騎手&川田将雅騎手 牝馬限定JRA・GI完全制覇なるか
池添謙一騎手と川田将雅騎手は、ヴィクトリアマイルを勝てば、現在JRAで実施されている牝馬限定GI6レースの完全制覇となる。同記録はこれまでに武豊騎手、蛯名正義元騎手、C・ルメール騎手の3人が達成しているが、池添騎手、川田騎手はヴィクトリアマイル初勝利を挙げて牝馬限定JRA・GI完全制覇を遂げることができるだろうか。なお、池添騎手はテン乗りとなるハーパー(4歳、栗東・友道康夫厩舎)、川田騎手はウンブライル(4歳、美浦・木村哲也廐舎)に騎乗する予定となっている。
★歴代最多タイの3勝をマーク C・ルメール騎手&戸崎圭太騎手
C・ルメール騎手と戸崎圭太騎手は、歴代最多タイのヴィクトリアマイル3勝を挙げている。今年のヴィクトリアマイルでは、ルメール騎手がフィアスプライド(6歳、美浦・国枝栄厩舎)、戸崎騎手はライラック(5歳、美浦・相沢郁厩舎)に騎乗する予定だが、同レース4勝目を挙げることができるだろうか。なお、戸崎騎手は、昨年のヴィクトリアマイルをソングラインに騎乗して制しており、ストレイトガールとのコンビで連覇した2015・16年以来自身2度目のヴィクトリアマイル連覇がかかる。
フィアスプライドは今年初戦の中山牝馬Sで1番人気に支持されたものの9着に敗れ、ライラックは今年初戦の阪神牝馬Sで11頭立ての10着に敗れている。過去10年のヴィクトリアマイル勝ち馬のうち、14年ヴィルシーナ、15・16年ストレイトガール、19年ノームコア、20年アーモンドアイ、23年ソングラインは前走7着以下から巻き返して勝利を挙げているが、フィアスプライド、ライラックは今年2戦目のヴィクトリアマイルで巻き返すことができるだろうか。
★4勝を挙げるディープインパクト産駒 歴代単独最多のJRA・GI72勝目なるか
種牡馬ディープインパクトの産駒は、フジキセキ産駒と並ぶ歴代最多タイのヴィクトリアマイル4勝を挙げている。ディープインパクト産駒は、今年のヴィクトリアマイルにフィアスプライド(6歳、美浦・国枝栄厩舎)が登録しているが、単独トップのヴィクトリアマイル5勝目を挙げることができるだろうか。なお、ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス産駒と並ぶ歴代最多タイのJRA・GI71勝を挙げており、フィアスプライドがヴィクトリアマイルを勝てば、歴代単独最多のJRA・GI72勝目となる。
また、フィアスプライドを管理する国枝栄調教師は、グレード制が導入された1984年以降の牝馬限定JRA・GIで松田博資元調教師と並ぶ最多タイの12勝を挙げており、ヴィクトリアマイルは2011年アパパネ、20年アーモンドアイで2勝を挙げている。
★16年ぶりの勝利がかかる社台ファーム生産馬 マスクトディーヴァ、テンハッピーローズが出走予定
今年のヴィクトリアマイルには、阪神牝馬Sを制したマスクトディーヴァ(4歳、栗東・辻野泰之厩舎)、同6着のテンハッピーローズ(6歳、栗東・高柳大輔厩舎)と2頭の社台ファーム生産馬が登録している。ヴィクトリアマイルが創設された2006年以降、社台ファーム生産馬は毎年出走しているが、06~08年に3連覇して以降は勝利から遠ざかっている。ヴィクトリアマイル勝ち馬の前走を見ると、阪神牝馬S組は最多の5勝を挙げているが、今年の社台ファーム生産馬は勝利を挙げることができるだろうか。なお、マスクトディーヴァが勝てば、同馬を管理する辻野泰之調教師はJRA・GI初制覇となる。
★武藤善則調教師はモリアーナを登録 開業22年目でJRA・GI初制覇なるか
阪神牝馬S3着のモリアーナ(4歳)を管理する武藤善則調教師(美浦)には、JRA・GI初制覇がかかる。同調教師は2003年の開業以来16回JRA・GIに挑戦して14年オークスの4着が最高成績となっているが、開業22年目で初のビッグタイトルを獲得することができるだろうか。
また、モリアーナに騎乗予定の横山典弘騎手は、レース当日の年齢が「56歳2力月20日」で、武豊騎手が持つJRA・GI最年長優勝記録「54歳9力月10日」の更新がかかる。同騎手は今年の中山記念で自身の持つJRA重賞最年長優勝記録を「56歳3日」に更新しているが、JRA・GIの最年長優勝記録も更新することができるだろうか。
★逃げた時の成績は3戦3勝 コンクシェル&岩田望来騎手の戦法は?
コンクシェル(4歳、栗東・清水久詞厩舎)は通算16戦5勝という成績だが、逃げた時の成績は3戦3勝で、前走の中山牝馬Sでは逃げ切りで重賞初制覇を遂げている。コンクシェルには、ヴィクトリアマイル初騎乗となる岩田望来騎手が前走に続いて騎乗する予定だが、今回はどのような戦法で臨むだろうか。なお、今年で19回目を迎えるヴィクトリアマイルにおいて、逃げ切り勝ちをおさめた馬は2014年ヴィルシーナだけだ。
コンクシェルは5月7日現在、JRA種牡馬成績で首位に立つキズナの産駒だ。昨年のヴィクトリアマイルは同産駒のソングラインが勝っており、コンクシェルが勝てば、キズナ産駒によるヴィクトリアマイル連覇となる。
★今年のJRA古馬牝馬重賞は関西馬が全勝 連勝ストップ狙う関東勢は7頭が出走予定
2006年に創設されたヴィクトリアマイルは今年で19回目を迎えるが、過去18回の年齢別勝利数は、4歳馬が9勝、5歳馬が7勝、6歳馬、7歳馬が各1勝で、6歳以上馬の勝利は15・16年に6歳・7歳で連覇したストレイトガールだけとなっている。今年のヴィクトリアマイルには4歳馬が7頭、5歳馬が6頭、6歳馬が2頭の計15頭が登録しているが、勝利を挙げるのはどの馬だろうか。なお、今年実施されたJRA古馬牝馬重賞5レースの結果を見ると、すべて関西馬が勝っており、4歳馬が4勝、5歳馬が1勝を挙げている。
今年のヴィクトリアマイルには関東馬が7頭、関西馬が8頭登録している。関東馬はウンブライル(4歳、美浦・木村哲也厩舎)、キタウイング(4歳、美浦・小島茂之厩舎)、フィアスプライド(6歳、美浦・国枝栄厩舎)、フィールシンパシー(5歳、美浦・小島茂之厩舎)、モリアーナ(4歳、美浦・武藤善則厩舎)、ライラック(5歳、美浦・相沢郁厩舎)、ルージュリナージュ(5歳、美浦・宗像義忠厩舎)が出走する予定で、いずれもGI初制覇がかかるが、JRA古馬牝馬重賞での関西馬の連勝を止めることができるだろうか。
★人馬ともにGI初挑戦! フィールシンパシー&横山琉人騎手
福島牝馬S2着のフィールシンパシー(5歳、美浦・小島茂之厩舎)は、ヴィクトリアマイルがGI初挑戦となる。同馬はヴィクトリアマイルの舞台となる東京・芝1600メートル戦で2戦1勝、2着1回と好成績を残している。フィールシンパシーに騎乗予定の横山琉人騎手も今回がGI初騎乗となるが、人馬ともに初めてとなるGIでどのような走りを見せるだろうか。なお、横山琉人騎手のレース当日の年齢は「21歳4力月5日」で、2007年に松岡正海騎手が記録したヴィクトリアマイル最年少優勝記録(22歳9力月26日)の更新がかかる。
フィールシンパシーを管理する小島茂之調教師には、2008年秋華賞(ブラックエンブレム)、2009年エリザベス女王杯(クィーンスプマンテ)に続くJRA・GI3勝目がかかる。同調教師は重賞2勝馬キタウイング(4歳)も登録しているが、久々のビッグタイトル獲得となるだろうか。ちなみに、小島茂之調教師はJRA・GI初制覇となった2008年秋華賞でも2頭出しで臨んでおり、今回は同レース以来2回目のJRA・ GIでの2頭出しとなる見込みだ。
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