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【スプリンターズS】血統診断

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 スピードだけで押し切るのは困難で、同じスプリントGIの高松宮記念以上にパワーと底力が求められる。

 連覇を狙うロードカナロアが今年も最有力だ。父がキングカメハメハ、母の父がストームキャットの日米リーディングサイアー同士の配合。祖母も米ダートGI2勝馬で、スピードとパワーに優れ、底力も抜群。中山はベストの舞台ともいえ、レコード決着だった昨年のようなタフなレースになればさらに強さを発揮する。

 同じキングカメハメハ産駒のアドマイヤセプターは、母がエリザベス女王杯を連覇したアドマイヤグルーヴ。祖母、3代母もGI馬で、底力はメンバー屈指だ。生粋のスプリンターではないが、底力を問う厳しい展開になれば浮上する。

 フォーエバーマークは父がファルブラヴ。2011年3着のエーシンヴァーゴウなど、上質なスプリンターを数多く出している。伯母に阪神3歳牝馬S(現阪神JF)の優勝馬スティンガーがおり、その半弟アーバニティは当舞台で夕刊フジ賞オーシャンSを勝ち、高松宮記念でも3着に入った。舞台適性は高く、重賞初Vを飾った勢いは侮れない。

 サドンストームは半兄に香港スプリントを制したラッキーナインがおり、祖母も愛GI馬。母の父グリーンデザートは英GIジュライC(芝1200メートル)を制した快速馬で、01年2着のメジロダーリングや、高松宮記念の勝ち馬シンコウフォレストを出した。スピード、能力はGIでもヒケを取らない。

 グランプリボスは1993、94年に連覇を達成したサクラバクシンオー産駒。母の父がサンデーサイレンスで、マイルGI2勝の底力があるだけに、休み明けでも軽視はできない。

 ハクサンムーンは、豊かなスピードとパワーを伝えるアドマイヤムーンが父で、母の父がバクシンオー。母は1200メートル以下で4勝、祖母は5歳時に芝1200メートルのオープン特別を2勝しており、スプリント適性は高い。10年3着のサンカルロはパワーに優れるシンボリクリスエス産駒で、直線に急坂のあるコースに替わるのは歓迎で、時計のかかる馬場状態が理想だ。 (血統取材班)

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