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第50回関屋記念(16日、新潟11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、別定、芝・外1600メートル、1着本賞金3800万円=出走12頭)川須栄彦騎乗の2番人気レッドアリオンが軽快なペースで逃げ、直線半ばで他馬に並びかけられてからまた伸びて快勝した。これでサマーマイルシリーズ(全3戦)はスマートオリオンと並んでトップ。昨年の関屋記念は半兄のクラレントが勝っており、兄弟制覇は3部門あるサマーシリーズのレースで初めてだ。タイム1分32秒6(良)。3/4馬身差の2着は6番人気マジェスティハーツ。
抜かれそうでも抜かせない。新潟外回りの658・7メートルある直線を、レッドアリオンが逃げ切った。昨年の半兄クラレント(父ダンスインザダーク)に続くV。サマーシリーズのレースでの兄弟制覇は、「スプリント」と「2000」の両シリーズを含めて史上初だ。
「前走の中京記念(8着)でファンに支持してもらったのに勝たせることができなくて…。ここでチャンスをいただいたので、勝たせられてよかったです」
2番人気だった前走での敗戦を糧に、積極策で結果を出した川須騎手が笑みを浮かべた。
大外枠(12)番から、スタートは速くなかったものの勢いをつけてハナへ。11秒台のラップを淡々と刻んだ。直線でスマートオリオンとヤングマンパワーに並びかけられたが、そこからもうひと伸び。外から急迫したマジェスティハーツを3/4馬身差抑えた。
「並ばれてから伸びたのは底力。左回りも問題ないし、もっと頑張ってくれると思う」
新潟競馬場が日本最長の直線を備えた左回りコースに一新された2001年以降、関屋記念で逃げ切ったのは10年のレッツゴーキリシマ以来。川須騎手はサマーマイルシリーズ優勝に自信を見せた。
小倉競馬場で観戦した橋口弘調教師は「捕まったときは一巻の終わり、と思ったけど、そこから突き放すんだから相当な能力」と舌を巻いた。昨年は同じ厩舎の兄クラレントが中京記念8着から関屋記念を制覇。斤量も弟と同じ57・5キロ→57キロだった。そしてシリーズ最終戦の京成杯オータムハンデキャップを勝って、夏のマイル王者に輝いている。
これまで同じ軌跡を描いているレッドアリオン。次走の京成杯AH(9月13日、中山、GIII、芝1600メートル)も勝って、シリーズVでも兄に続く。(柴田章利)
★16日新潟11R「関屋記念」の着順&払戻金はこちら
レッドアリオン 父アグネスタキオン、母エリモピクシー、母の父ダンシングブレーヴ。鹿毛の牡5歳。栗東・橋口弘次郎厩舎所属。北海道えりも町・エクセルマネジメントの生産馬。馬主は(株)東京ホースレーシング。戦績27戦7勝。獲得賞金2億5498万5000円。重賞は2015年GIIマイラーズCに次いで2勝目。関屋記念は、橋口弘次郎調教師が14年クラレントに次いで2勝目。川須栄彦騎手は初勝利。馬名の意味は「冠名+ギリシャ神話に登場する天馬の名。天馬の如く駆け抜けるよう」。
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