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【秋華賞】アパパネ文句なしの調整

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 史上3頭目の牝馬3冠へ(15)アパパネが、文句のない最終調整を終えた。前日は角馬場でしっかり準備運動をした後、坂路へ。集中を切らさずに軽快なフットワークで駆け上がり、少しだけしまいを伸ばしてラスト1ハロン13秒2をマークした。福田調教厩務員は「(国枝)先生の指示通り、最後だけ伸ばしました。変わらず順調にきているし、何の不安もなくレースに送り出せます」と偉業のかかる大一番へも、普段通りの調整をきっちり行った。

 午前4時に美浦トレセンを出発した関東馬は、すべて午後1時に京都競馬場に到着した。オークスで1着同着の(5)サンテミリオンは、初の長距離輸送で到着後にうるさいところを見せていたが、「夕方には落ち着くでしょう。初めての長距離輸送も問題なかったですよ」と大西調教厩務員は心配していなかった。

 春のチューリップ賞アパパネを撃破した(3)ショウリュウムーンが、その再現を虎視眈々と狙っている。坂路での最終追い切りはラスト1ハロン11秒8の好タイム。その疲れはまったく見せず、前日も角馬場からポリトラックをキャンターで1周した。佐々木晶調教師は「落ち着いて、気合が乗っている。フットワークも柔らかい。春はひ弱だったが、今はしっかりしてきた。申し分ないデキだよ」と好仕上がりをアピールする。レッドディザイアに次いで連覇に挑む四位騎手の手綱さばきにも注目だ。

 ローズSで重賞初制覇を飾った(10)アニメイトバイオは、引き続き栗東に滞在。レース前日はローズS時と同じく角馬場での調整を行った。「動きはスムーズでしたし、前走後も変わりなくきていますよ」と中島調教助手は話す。木曜に発表された馬体重は前走時と同じ464キロ。「しっかり食べているので、前走と同じくらいの体重で出せそうですよ」と中島助手は順調ぶりをアピールした。

 クイーンS快勝以来の(4)アプリコットフィズは毛ヅヤがピカピカで体もふっくら見せ、仕上がりは万全といえる。前日も落ち着いており、CWコースでゆったりとしたキャンターを披露した。騎乗した小島良調教助手は「入厩して2週間で使った前走に比べ、今回は調整するのにゆとりがあった。枠順もいいし、京都の内回りは競馬がしやすいと思う」とGI制覇を見据える。

 ローズSは逃げが打てなかった(9)アグネスワルツ。宮本調教師は「暑さの影響で本来の元気がなかった。今はこの馬らしいうるささが出ているし、前走以上の状態」と変わり身に期待する。16日は坂路4ハロン65秒5と軽いキャンターで最終調整。「順調ですね。スッと先手を取って、後続に脚を使わせるような競馬をしたい」とトレーナーは改めて“逃げ宣言”だ。

 (11)エーシンリターンズは、角馬場からCWコースに出て、軽快なフットワークで駆け抜けた。「カイバを食べて体が減らなくなり、調教をしっかり積めている」と坂口則調教師が話すように、ここまで理想的な調整を施してきた。担当する原口調教助手も「いい感じで走っていたし、具合は良さそう。体にも張りがあるし、実が入ってきた感じです。出たなりでどんな位置でも競馬ができるのも強みですよ」とGIの大舞台で一発を狙っている。

 (17)ワイルドラズベリーは坂路4ハロン66秒4の最終調整。中尾秀調教師は「予定通りの調整です。落ち着いて走っていたし、追い切った後もカイバをしっかり食べており、問題ありません」。ローズS2着の状態をしっかりと保っている。問題は外めの(17)番枠。それでも「今なら(道中で)我慢が利くので大丈夫でしょう」と中尾秀師。前に壁がなくても折り合いがつくと信じている。

 紫苑Sを快勝した(13)ディアアレトゥーサは、「落ち着いているし、到着してもカイバをしっかり食べている。輸送中もうるさいところをまったく見せませんでした」と増田厩務員が話すように、いい雰囲気だ。「春よりも体がひと回り大きくなって成長を感じます」と、ここにきての充実ぶりはめざましい。凱旋門賞2着ナカヤマフェスタの半妹が、大舞台で健闘を見せるか。

 ローズSは8着に終わった(8)オウケンサクラ。2週続けて坂路で4ハロン50秒台をマークし、ひと叩きの上積みは十分見込める。最終調整も、坂路で元気いっぱいの姿を見せた。「いつもと変わりない。2週続けてしっかり追い切っているし、1回使った上積みもあると思う」と音無調教師は巻き返しを狙っている。

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