▼中央G1単勝高額配当ランキング 1~5位 1位 サンドピアリス 430.6倍 1989年エリザベス女王杯 2位 コパノリッキー 272.1倍 2014年フェブラリーS 3位 ダイタクヤマト 257.5倍 2000年スプリンターズS 4位 テンハッピーローズ 208.6倍 2024年ヴィクトリアマイル 5位 ビートブラック 159.6倍 2012年天皇賞(春) 1位のサンドピアリスは430.6倍と、圧倒的に人気がない。この年のエリザベス女王杯は20頭立て、その最低人気だった。現在は18頭が最大頭数で、20番人気の勝利自体2度と見られない。 「サンド」というくらいだから、エリザベス女王杯前までに、ダートを走り2勝を挙げていた。ただ、芝の3走では掲示板にすら載っておらず、人気がないのも頷ける。 1番人気のシャダイカグラは20着に沈んだが、これは故障によるもの。危険な人気馬を予測する観点は様々でも、故障までは予測できない。 サンドピアリスはその後、翌年の京都大賞典3着、翌々年の京都記念2着と、芝の中距離戦で善戦した。しかも、京都大賞典の勝ち馬はスーパークリークで0秒1差。 先見の明があった方、つまりエリザベス女王杯の時点で、ある程度確信をもって馬券を買っていた方は、日本にどれだけいただろうか。 2位のコパノリッキーはよく覚えている。世代限定の交流重賞を圧勝後、対古馬の2戦を凡走し、16頭立ての最低人気に甘んじていた。 この年のフェブラリーSは友人と現地観戦だった。で、少し前にいた女性ふたり組のうち、ひとりが決着後にぴょんぴょん跳ねたのだ。 ぴょんというか、大跳ねだった。友人と「単勝かな?100円か」「いや、あの跳ね方は100円じゃ利かない」など話した。 コパノリッキーは引退までに、地方も含めG1級のレースを11勝する。ランキングに並ぶ馬では1頭実績がず抜けている。めずらしいパターンだ。 3位のダイタクヤマトも16頭立ての最低人気。春のスプリントG1高松宮記念は13番人気11着に終わり、夏に函館SSで2着に走ったが、重賞の馬券内はそれだけだった。 この馬もコパノリッキーほどでないものの、次のスワンSを連勝し、翌年は阪急杯を勝ち、スプリンターズSは2番人気3着。れっきとした実力馬だ。 G1勝ちという意味では一発屋だったが、大半の馬は1勝もできずに終わるのだから、一発当てるだけでもすごい。 4位テンハッピーローズは、最も新しいランクイン。16頭立ての14番人気だった。ヴィクトリアマイルは2015年に3連単2070万5810円が出現するなどよく荒れる。 上半期に古馬の牝馬限定G1はここしかなく、純粋なマイラーだけでなく、スプリンターも中距離馬も集うから難しい。 テンハッピーローズは気性難を抱える馬だが、緩みないペースで折り合い、さらに1番人気のマスクトディーヴァに直線不利があった。 5位ビートブラックの天皇賞(春)は、「オルフェーヴルはまだ中団!」という実況が耳に残るレース。番手から早め先頭の押し切りは、18頭立て16番人気の立ち場だからこそできたか。 オルフェーヴルは圧倒的1番人気で1.3倍。形は違えど、マスクトディーヴァ同様、やはり波乱の影には上手くいかない人気馬がいる。6位から10位までは以下のラインナップ。 ▼中央G1単勝高額配当ランキング 6~10位 6位 ダイユウサク 137.9倍 1991年有馬記念 7位 ノーリーズン 115.9倍 2002年皐月賞 8位 ロジャーバローズ 93.1倍 2019年日本ダービー 9位 タケノベルベット 91.3倍 1992年エリザベス女王杯 10位 クィーンスプマンテ 77.1倍 2009エリザベス女王杯 挙げた10頭のうち、1頭でも単勝を購入していれば凄腕馬券師だと思う。ちなみに私は、ロジャーバローズの単勝を買おうと逡巡した。それなのに、レース後に握っているのは、サートゥルナーリアからの馬連であった。