東京サンスポが誇る“大王”森田実記者(41)が、滋賀県の栗東トレーニングセンターに“潜入”。有馬記念出走予定馬を徹底チェックした結果を4回にわたってリポートする。昨秋は、
菊花賞から
朝日杯FSまで驚異のGI8連勝を達成しながら、最後の有馬記念を外してガックリ…。今年はリベンジに躍起となっており、連載第1回ではダービー、天皇賞・秋とGI2勝の
エイシンフラッシュに注目した。
この秋もGIはそこそこ当たっているが、物足りない。昨秋の貯金も寂しくなってきたので、ドカンと当ててみせよう。
17日は茨城県美浦、滋賀県栗東の東西トレセンの全休日だが、厩務員、調教助手は担当馬にカイバを与えたり、体調チェックに厩舎を訪れる。大一番が近づくにつれて関係者の口は重くなる傾向があるので、本音を引き出す意味でも全休日取材は重要だ。
栗東の午前6時半の気温は6度。すがすがしい青空のもと、まず
ゴールドシップの須貝尚厩舎へ向かった。担当の今浪隆利厩務員は
菊花賞前と有馬記念前の馬体写真を比較し「ここ。肩幅とトモに幅が出ている。大人になった感じ」と教えてくれた。充実著しい2冠馬が中心か。いや、そんなに簡単ではない。
16日の
朝日杯FSは、ミルコ・デムーロ騎手が
ロゴタイプを優勝に導いた。GI予想で騎手力、厩舎力を重視する大王としては
エイシンフラッシュは外せない。ルメール騎乗の
ジャパンCは馬に気負いがあって9着だったが、天皇賞・秋で復活させたデムーロとコンビが復活する。
藤原英厩舎で担当の久保敏也調教助手を直撃。「
ジャパンCは1~4コーナーまで(ハミを)噛みっぱなし」と同助手は振り返り、「秋に重賞4戦は難しいが、前回は不完全燃焼。心臓、内臓が強いから耐えられる」と底力を強調した。
フラッシュは繊細だけに、馬の気分を損なわずに乗れるミルコはベストパートナーといえる。昨年の有馬記念でフラッシュは
オルフェーヴルから3/4馬身差の2着。オルフェが不在なら…。(森田実)
◆◎ブエナ7着で…
森田大王は昨年の有馬記念で◎を打った
ブエナビスタ(2番人気)が7着に敗れ、GI9連勝はならなかった。上位3頭の印は1着
オルフェーヴル(1番人気)が○、2着
エイシンフラッシュ(7番人気)が△、3着
トゥザグローリー(9番人気)が△。馬単は3650円、3連単は7万8260円だった。
【森田 実(もりた・じつ)】 1971(昭和46)年7月28日生まれの41歳。神奈川県横浜市出身。通称・森田大王。99年4月に中央競馬担当記者としてデビュー。週刊ギャロップ編集部、競輪担当を経て2011年9月に競馬担当に復帰。昨秋のGIは12戦9勝、GI8連勝を決めたが、この秋は
スプリンターズS、
秋華賞、
菊花賞、
ジャパンCを当てただけ。その成績に大王はご不満で、有馬記念必中へトレセンを駆け回る。
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