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第51回京都大賞典(10日、京都11R、GII、3歳上オープン国際(指)、別定、芝・外2400メートル、1着本賞金6700万円、1着馬に天皇賞・秋の優先出走権 =出走10頭)武豊騎乗で1番人気のキタサンブラックが、2番手追走から直線で押し切ってV。貫禄を見せつけて、重賞5勝目を飾った。タイム2分25秒5(良)。この勝利で天皇賞・秋の優先出走権を獲得したが、この後はジャパンC(11月27日、東京、GI、芝2400メートル)から有馬記念(12月25日、中山、GI、芝2500メートル)へと進む。
秋晴れの青空の下、キタサンブラックが堂々と先頭でゴールを駆け抜けた。復帰初戦で好発進。この先のGIロードへ大きな弾みをつけた。
「この馬らしい勝ち方でしたね。いい感じで進められましたし、状態のよさも感じました。春の天皇賞馬として負けられないと思っていました」
京都大賞典8勝目を飾った武豊騎手は会心の笑みを浮かべる。デビュー12戦目で初めて1番人気に推されたが、危なげないレースぶりだった。
2番手から折り合い重視で運んだ。4コーナーで先頭に立ち、直線でゴーサイン。最後は詰め寄られても抜かせない、身上のしぶとさを発揮して押し切った。
ユタカが負けられない理由は、北島三郎オーナーとの約束にもあった。今月5日に開催されたオーナーの芸道55周年パーティーでお祝いに駆けつけて、4日に80歳の誕生日を迎えたサブちゃんに対し、壇上で「誕生日のプレゼントをさせていただきます」と公約。最高の結果となり「勝ててよかった」とユタカはほほ笑んだ。
清水久調教師はホッとした表情を見せる。「前に馬を置く競馬は久しぶりでしたが、走れましたね。最後の着差(クビ)はわずかでしたが、(後ろから馬が)くれば伸びるタイプなので。落ち着きがありましたし、いいレースでした」と合格点を与えた。
この後はジャパンCから有馬記念というローテーション。「若干、余裕を持たせた体で結果を残せてよかったです。次の2戦もしっかりと仕上げていきたい」とトレーナーは力強く結んだ。3度目のビッグタイトル奪取へ。どこまでも視界は開けている。 (宇恵英志)
★10日京都11R「京都大賞典」の着順&払戻金はこちら
キタサンブラック 父ブラックタイド、母シュガーハート、母の父サクラバクシンオー。鹿毛の牡4歳。栗東・清水久詞厩舎所属。北海道日高町・ヤナガワ牧場の生産馬。馬主は(有)大野商事。戦績12戦7勝。獲得賞金6億4279万3000円。重賞は2015年GIIフジテレビ賞スプリングS、GIIセントライト記念、GI菊花賞、16年GI天皇賞・春に次いで5勝目。京都大賞典は、清水久詞調教師が初勝利、武豊騎手が1987年トウカイローマン、89&90年スーパークリーク、91&93年メジロマックイーン、96年マーベラスサンデー、2005年リンカーンに次いで8勝目。馬名は、「冠名+父名の一部」。
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