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【有馬記念】ドウデュースが武豊と世界へ再挑戦 「忘れ物」を取りにドバイ&凱旋門賞にチャレンジ

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【有馬記念】ドウデュースが武豊と世界へ再挑戦 「忘れ物」を取りにドバイ&凱旋門賞にチャレンジ

GⅠホース8頭が顔をそろえた有馬記念は、昨年の日本ダービー馬で2番人気のドウデュースが快勝した。管理する友道康夫調教師(60)=栗、松島正昭オーナー(65)は、来年の凱旋門賞(10月6日、パリロンシャン、GⅠ、芝2400メートル)に挑戦する意向を表明。来春はドバイに遠征する予定もあり、世界の頂点を狙いに行く。




世界最強馬を倒した実力が、暮れの大一番で見事によみがえった。昨年の日本ダービーイクイノックスを破って世代の頂点に輝いたドウデュースが、グランプリで劇的な復活V。有馬記念初勝利の友道調教師は、引き揚げてきた武豊騎手とがっちり握手し、「ありがとう」と声をかけた。

「さすが武豊だな、と。日本ダービーのときもそうでしたけど、武豊騎手でGⅠを勝つことがひとつの夢だったので、純粋にうれしいです」

今年は苦難の連続だった。3月のドバイターフは左前肢跛行で無念の出走取消。秋の復帰後も天皇賞・秋7着、ジャパンC4着と結果が出なかった。今回は秋3戦目に加えて、久々の中山、キャリア初の2500メートルと、険しいハードルが待ち構えていた。

しかし、指揮官は「距離がもつか不安な声はありましたけど、武豊騎手が乗ればドウデュースも気分良く走ってくれる。1週前追い切りに乗ったときから、動きが違っていましたからね」と名手に全幅の信頼を寄せていた。「3、4コーナーでこれなら、と思いました。秋2戦はゴール前で声が出る場面がなかったですが、ようやく声が出せて本当によかったです」と勝利の美酒に酔った。

所有する(株)キーファーズの松島代表は歓喜のゴール後、号泣しながら武豊騎手と熱い抱擁をかわした。「きょうはもう、本当に(レースを)見られなかったですね。さすが武君というレースでしたよ。すごいけがでしたからね、足がすごく腫れて。よく間に合わせてくれました」とねぎらいの言葉を贈った。

来春は今年出走すらかなわなかったドバイに向かう予定で、秋にはさらに大きなチャレンジが待っている。松島オーナーはかねてから、武豊騎手と凱旋門賞を勝つことを夢として掲げてきた。友道調教師は「オーナーから『忘れ物を取りに行こうよ』と。フランスだと思います」と、凱旋門賞に再挑戦する意向を示した。重馬場に泣いた昨年19着のリベンジへ―。〝チーム・ドウデュース〟が再び海を渡り、日本競馬界の悲願をかなえに行く。(綿越亮介)




★母はコントレイルとの子を受胎中

待ちに待った復活に、生産者のノーザンファームの中島文彦ゼネラルマネジャーは安堵(あんど)の表情で人馬をたたえた。

「さすが武豊ジョッキーですね。馬もよく頑張っていい勝ち方をしてくれました。今年は少し順調さを欠いてGⅠを勝てていなかったので、ホッとしました。本来の力を発揮できれば、これだけ強い競馬ができる。今後も楽しみですね」

半弟にリアルスティール産駒の1歳がおり、昨年のノーザンファームミックスセールでキーファーズが8600万円(税抜き)で落札。兄と同じく友道厩舎に預託予定だ。また当歳にはシルバーステート産駒の半妹がいる。母ダストアンドダイヤモンズはコントレイルの子を受胎中で、3月13日に出産予定だ。




★有馬記念アラカルト

武豊騎手 2017年(キタサンブラック)以来の通算4勝目で池添謙一騎手と並んで最多。JRA・GⅠは大阪杯ジャックドール)以来の今年2勝目で通算81勝目。同重賞はエルムSセキフウ)以来の今年8勝目で通算357勝目。

友道康夫調教師 今年の3頭を含む管理馬延べ18頭目の出走で初勝利。これまでは17、18年(シュヴァルグラン)、19年(ワールドプレミア)の3着が最高着順。JRA・GⅠは昨年のチャンピオンズCジュンライトボルト)以来で通算18勝目。同重賞は府中牝馬Sディヴィーナ)以来の今年7勝目で通算63勝目。

ハーツクライ産駒 19年(リスグラシュー)以来で通算2勝目。JRA・GⅠは昨年の日本ダービードウデュース)以来で通算15勝目。同重賞は中山記念ヒシイグアス)以来の今年5勝目で通算83勝目。

◆馬主:(株)キーファーズ(松島正昭氏名義を含む※外国馬を除く) 初出走で勝利。JRA・GⅠは昨年の日本ダービー以来で通算3勝目。同重賞は京都記念ドウデュース)以来の今年2勝目で通算5勝目。

◆生産牧場:ノーザンファーム 18年(ブラストワンピース)から6年連続で通算9勝目。JRA・GⅠは阪神JFアスコリピチェーノ)以来の今年16勝目で通算201勝目(他にJ・GⅠを3勝)。同重賞は阪神JF以来の今年49勝目で通算810勝目。

◆関西馬の勝利 20年(クロノジェネシス)以来。通算成績は関西馬31勝、関東馬37勝。

◆牡馬の勝利 21年(エフフォーリア)から3年連続で通算61勝目。

◆馬番⑤の勝利 1972年(イシノヒカル)以来で通算3勝目。

◆4歳馬の勝利 20年以来で通算27勝目。

◆単勝2番人気の勝利 19年以来で通算12勝目。

◆ファン投票7位の勝利 75年(イシノアラシ)以来で通算2勝目。

日本ダービー馬の勝利 13年(オルフェーヴル)以来で通算11勝目。

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