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【有馬記念】強い3歳馬か女王の連覇か…中央競馬総決算レースの注目点はこちら!

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【有馬記念】強い3歳馬か女王の連覇か…中央競馬総決算レースの注目点はこちら!

★グランプリ・有馬記念に17頭が登録 ファン投票1位はエフフォーリア

 今年の有馬記念(GI)ファン投票は、エフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が1位となり、同馬の得票数26万742票は昨年クロノジェネシスが記録した従来の最多得票数(21万4742票)を更新する歴代最多得票数となった。今年の有馬記念には、エフフォーリアの他にファン投票2位クロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)3位タイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)、7位アカイイト(牝4歳、栗東・中竹和也厩舎)、9位キセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)とファン投票トップ10に入った5頭を含む17頭が登録しているが、66回目を迎えるグランプリを制すのはどの馬だろうか。

 なお、回数がゾロ目だった年の有馬記念の結果を見ると、第11回(1966年)以外の4回は1・2着が1番人気→2番人気、もしくは2番人気→1番人気の組み合わせで決着しており、「テンポイントVSトウショウボーイ(第22回)」、「オグリキャップVSタマモクロス(第33回)」、「グラスワンダーVSスペシャルウィーク(第44回)」といった名勝負が繰り広げられてきている。

★今年は皐月賞天皇賞・秋を制覇 JRA年間獲得賞金トップのエフフォーリア

 ファン投票1位のエフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)は、今年のJRA競走で4戦3勝という成績を挙げており、共同通信杯(GIII)、皐月賞(GI)、天皇賞・秋(GI)と3つの重賞を制している。同馬の今年のJRA獲得賞金は全競走馬中トップの4億1598万7000円だが、有馬記念も制して年間最多賞金獲得馬の座を確実なものとすることができるだろうか。

 Vなら、同レースの1着賞金3億円+付加賞が加算され、3歳馬の年間獲得賞金でオルフェーヴル(2011年、8億552万4000円)に次ぐ歴代2位となる。なお、エフフォーリアはファン投票では1位に輝いたが、通算6戦のうち1番人気に支持されたのは新馬戦(1着)、ダービー(2着)の2戦だけで、皐月賞は2番人気、天皇賞・秋は3番人気で制している。

有馬記念でも親子制覇を遂げるか 昨年以上の活躍を見せた横山武史騎手

 2017年デビューの横山武史騎手は、デビュー4年目の昨年に94勝を挙げて関東リーディングを獲得するなど活躍を遂げたが、今年は前年以上の活躍を見せ、皐月賞菊花賞天皇賞・秋とJRA・GI3勝をマークしている。皐月賞菊花賞天皇賞・秋は、いずれも父・横山典弘騎手との親子対決となり、天皇賞・秋では史上初となる祖父・横山富雄元騎手から親子3代制覇という快挙を成し遂げた。横山武史騎手は、有馬記念(GI)で、皐月賞天皇賞・秋を制したエフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)に騎乗する予定だが、今年自身4度目となるJRA・GI制覇を遂げることができるだろうか。

 また、今年の有馬記念には横山武史騎手の父・横山典弘騎手がシャドゥディーヴァ(牝5歳、美浦・斎藤誠厩舎)、兄・横山和生騎手がタイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)に騎乗予定で、親子3人揃ってのグランプリ参戦となる見込み。横山典弘騎手は1996年に有馬記念を制しており、横山和生騎手、横山武史騎手には「武邦彦(父)=武豊(子)以来2組目の有馬記念親子制覇がかかる。

★ドリームレースV4で有終の美を飾るか 凱旋門賞以来の出走となるクロノジェネシス

 クロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)には、昨年に続く同一年の宝塚記念有馬記念制覇がかかる。同馬は出走馬をファン投票で選出する宝塚記念有馬記念のドリームレースを3連勝中で、今回の有馬記念を勝てば、史上初のドリームレース4勝馬となる。クロノジェネシス凱旋門賞(GI)7着以来の出走となるが、今年も有馬記念を制すことができるだろうか。また、Vなら、同馬は史上5頭目の有馬記念連覇となる。なお、クロノジェネシス有馬記念を最後に引退することが決まっており、当日の中山競馬場では、最終レース終了後に同馬の引退式が実施される。

★VならJRA獲得賞金で歴代8位に浮上 JRA・GI5勝目を狙うクロノジェネシス

 今年の有馬記念には6頭のJRA・GI勝馬が登録しているが、登録馬中最多のJRA・GI4勝を挙げているのがクロノジェネシス(牝5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)だ。同馬は、2019年の秋華賞(GI)でGI初勝利を挙げ、昨年は宝塚記念(GI)、有馬記念(GI)で優勝、今年は宝塚記念を制して4度目のJRA・GI制覇を遂げている。クロノジェネシスは今回がラストランとなるが、さらにGIタイトルを上積みすることができるだろうか。同馬にはC・ルメール騎手が騎乗予定となっている。なお、クロノジェネシスのJRAでの獲得賞金は10億2623万4000円で、有馬記念を勝てば1着賞金3億円+付加賞が加算され、JRA獲得賞金で歴代8位となる。また、牝馬のJRA・GI5勝はグレード制を導入した1984年以降で8頭目となる。

菊花賞を5馬身差で制したタイトルホルダー 半姉メロディーレーンも出走予定

 タイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)は、今年の三冠レースすべてに出走し、皐月賞(GI)2着、ダービー(GI)6着、菊花賞(GI)1着という成績を残した。菊花賞ではスタートから積極的に主導権を握り、最後の直線でも後続を寄せ付けず5馬身差で逃げ切り勝ちを収めている。タイトルホルダーにはJRA・GI初制覇を目指す横山和生騎手が騎乗する予定だが、今回はどのような戦法で挑むだろうか。なお、タイトルホルダーは父ドゥラメンテ、母メーヴェという血統だが、今年の有馬記念には父オルフェーヴル産駒で同馬の半姉にあたるメロディーレーン(牝5歳、栗東・森田直行厩舎)も出走を予定している。

★過去10年で4勝の菊花賞組 今年は菊花賞1、4、9着馬が出走予定

 過去10年の有馬記念(GI)勝馬の前走を見ると、菊花賞組が最多の4勝をマークしている。今年は、菊花賞(GI)を制したタイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)、4着のステラヴェローチェ(牡3歳、栗東・須貝尚介厩舎)、9着のアサマノイタズラ(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)が有馬記念に登録しているが、今年の菊花賞組はグランプリを制すことができるだろうか。ちなみに、今年のプロ野球では東京ヤクルトスワローズが20年ぶりに日本一になったが、ヤクルトが日本一になった年の有馬記念では、その年の菊花賞に出走していた3歳馬が必ず3着以内に入っていて、特に菊花賞馬は3頭が出走して2勝、2着1回で連対率100%を記録している。

★デビュー28年目でグランプリ初騎乗 幸英明騎手はアカイイトとのコンビで参戦

 アカイイト(牝4歳、栗東・中竹和也厩舎)に騎乗予定の幸英明騎手は、デビュー28年目で有馬記念初騎乗となる。12月20日現在、同騎手は今年のJRA競走で80勝を挙げており、自身の年間最多勝利数を更新している。幸騎手はエリザベス女王杯(GI)でアカイイトをJRA・GI初制覇に導いたが、同馬と挑む初のグランプリでどのような騎乗を見せてくれるだろうか。なお、アカイイトはこれまでに3回重賞に出走しているが、いずれも牝馬限定戦で、牡牝混合戦の重賞に出走するのは今回が初めてとなる。

 また、有馬記念では2019年リスグラシュー、2020年クロノジェネシスと2年連続で牝馬が制している。有馬記念で牝馬が3年連続で勝てば史上初めてのこととなるが、今年のグランプリでも勝利を挙げることができるだろうか。なお、今年の有馬記念に登録した牝馬はアカイイトウインキートス(4歳、美浦・宗像義忠厩舎)、クロノジェネシス(5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、シャドウディーヴァ(5歳、美浦・斎藤誠厩舎)、メロディーレーン(5歳、栗東・森田直行厩舎)の5頭となっている。

★史上2頭目の5年連続ファン投票トップ10入り 根強い人気を誇るキセキが今年も参戦

 ファン投票9位のキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)は、2017年の菊花賞(GI)以来の勝利を目指す。同馬は菊花賞で勝利した後24連敗と勝利から遠ざかっているものの、その間にGIで2着が4回あり、有馬記念(GI)は今年で4年連続出走となる。キセキにはテン乗りとなる松山弘平騎手が騎乗する予定だが、久々の勝利を挙げることができるだろうか。なお、キセキは2017年7位、2018年6位、2019年3位、2020年6位、2021年9位と5年連続でファン投票トップ10に入っている。有馬記念ファン投票での5年連続トップ10入りは1966~1970年のスピードシンボリ以来2頭目となっている。

 その他の有馬記念登録馬ではペルシアンナイト(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)も2017年のマイルCS(GI)1着以降26連敗中で、グランプリで復活Vを遂げることができるか注目される。

 キセキが勝てば勝利間隔「4年2カ月3日」、ペルシアンナイトが勝てば勝利間隔「4年1カ月6日」で、グレード制を導入した1984年以降で最長間隔のJRA・GI制覇となる。なお、有馬記念で7歳馬が勝てば、1970年のスピードシンポリ以来51年ぶり2頭目となる。

有馬記念親子制覇がかかる大久保龍志調教師 帰国初戦となるディープボンドを登録

 ディープポンド(牡4歳)を管理する大久保龍志調教師(栗東)は、父・大久保正陽元調教師が1992年メジロパーマー、1994年ナリタブライアン、1997年シルクジャスティス有馬記念(GI)3勝を挙げており、同レースの親子制覇がかかっている。ディープボンド凱旋門賞(GI)14着以来の出走となるが、帰国初戦の有馬記念でどのような走りを見せるだろうか。同馬には和田竜二騎手が騎乗予定となっている。

 ちなみに、調教師の有馬記念親子制覇はこれまでに「野平省三(父)=野平祐二(子)」、「池江泰郎(父)=池江泰寿(子)」「須貝彦三(父)=須貝尚介(子)」の3組が成し遂げている。なお、既に親子制覇を遂げている池江泰寿調教師(栗東)はペルシアンナイト(牡7歳)、須貝尚介調教師(栗東)はステラヴェローチェ(牡3歳)で今年の有馬記念に参戦する予定だ。

★ドリームレース最多タイの7勝をマーク 武豊騎手&池添謙一騎手の騎乗に注目

 アリストテレス(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)に騎乗予定の武豊騎手と、モズベッロ(牡5歳、栗東・森田直行厩舎)に騎乗予定の池添謙一騎手は、出走馬をファン投票で決定するドリームレースで最多の7勝をマークしており、今年の有馬記念(GI)を勝てば単独トップとなる。武豊騎手は歴代2位タイの有馬記念3勝、池添謙一騎手は歴代最多の有馬記念4勝を挙げているが、グランプリに強い両騎手は今回どのような騎乗を見せるだろうか。

 また、武豊騎手は19日の朝日杯FS(GI)をドウデュースで勝利し、2019年の菊花賞以来、2年ぶりのJRA・GI制覇を遂げている。同騎手が2週連続でJRA・GIを勝てば、2006年の天皇賞・春NHKマイルC以来15年ぶりとなるが、今週もJRA・GIを制すことができるだろうか。

★東京五輪ではきょうだいアスリートが活躍 有馬記念も“きょうだい対決”の行方に注目

 今夏の東京オリンピックでは、日本代表が歴代最多となる27個の金メダルを獲得。柔道の兄・阿部一二三、妹・阿部詩きょうだい、女子レスリングの姉・川井梨紗子、妹・川井友香子姉妹が揃って金メダルを獲得したことは、数々の名場面のうちの一つとなった。

 今年の有馬記念(GI)では、母メーヴェ産駒の姉・メロディーレーン(牝5歳、栗東・森田直行厩舎)、弟・タイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)のきょうだいに加え、タイトルホルダーに騎乗予定の横山和生騎手(兄)、エフフォーリア(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)に騎乗予定の横山武史騎手(弟)、ステラヴェローチェ(牡3歳、栗東・須貝尚介厩舎)に騎乗予定のM・デムーロ騎手(兄)、ペルシアンナイト(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)に騎乗予定のC・デムーロ騎手(弟)と騎手でも2組の兄弟が揃って参戦する予定で、これらの“きょうだい対決”の行方にも注目が集まる。なお、夏季五輪開催年の有馬記念では、1996年から1番人気馬が6連勝中となっている。一方、今年下半期のJRA・GIの結果では、3番人気馬が4勝、2着3回(勝率.400、連対率.70のと好成績を挙げている。果たして、今年の有馬記念はどのような結果になるだろうか。

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★【有馬記念】レース展望

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