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第57回京王杯スプリングC(12日、東京11R、GII、4歳上オープン国際(指)、別定、芝1400メートル、1着本賞金5500万円 =出走15頭)クレイグ・ウィリアムズ騎乗、4番人気のサダムパテックが中団待機から、直線で末脚を伸ばして快勝。昨年3月の弥生賞以来となる重賞勝ちを果たし、安田記念(6月3日、東京、GI、芝1600メートル)に弾みをつけた。タイム1分20秒1(良)。2着に11番人気のレオプライム、3着に13番人気のインプレスウィナーがそれぞれ入線。1番人気のサンカルロは10着に敗れ、(3連単)は179万4700円の大波乱となった。
4歳世代を代表する実力馬が鮮やかに復活した。サダムパテックが豪州の名手を背に躍動。極上の切れ味を見せつけた。
道中は中団待機。折り合いはピタリと付いて、直線に向かう。徐々に加速していき、瞬発力の違いで先行馬群をひと息で飲み込み、一気に駆け抜けた。上がり3ハロン33秒3の決め手は、オルフェーヴルと接戦を演じた昨春の皐月賞(2着)を思い出させた。
「最近の成績は良くなかったようだが、過去のレースを見て、強い馬なのはわかっていたので、自信を持って乗った。きょうの内容ならば、上のレベル(GI)でも楽しみ」とクレイグ・ウィリアムズ騎手は笑顔を見せた。前週は京都新聞杯をトーセンホマレボシで勝ち、NHKマイルCはアルフレードで2着。パテックとのコンビ続行は未定だが、その頼れる助っ人ぶりは圧巻だ。
「やっと強いパテックを見せることができて、うれしいというより、ホッとしました。これで胸を張って安田記念に行けます」と西園正都調教師。東京新聞杯(13着)後、思い切って休ませたのが奏功しており、上り調子で大一番へ臨むことができる。
かつての輝きを取り戻したサダムパテックが、主役不在で混沌としているマイル戦線の統一に名乗りをあげた。 (加藤隆宏)
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