《栗東》紫苑Sを制したスタニングローズ(高野)は、強めに追われて坂路単走で4ハロン53秒5-11秒9をマークした。坂井騎手は「イメージ通りの稽古ができました。一度使って順調に上向いています。前走で久しぶりに乗りましたが、以前よりも精神的にどっしりした感じですね」と好感触。高野調教師は「前走後は背中に疲労がありましたが、完璧にケアして帰厩。秋華賞まで間隔が1週長いことを考えて紫苑Sをステップに選びましたが、ケアの時間がしっかり取れてよかった」と笑顔で語った。
僚馬でオークス3着以来のナミュールも坂路単走。しまいを伸ばして4ハロン54秒0-12秒2だった。高野調教師は「フラットワークで乗り込んでいますが、能力を信じて稽古をやり込まず、(エネルギーの)タンクをマックスにして臨みたいと思います。性格的に久々は気にしません」と力を込めた。
ローズSを勝ったアートハウス(中内田)は、川田騎手を背にCWコースで4ハロン50秒9-10秒9とシャープなフィニッシュ。福永助手は「気が入りすぎるようなこともなく、騎手の感触も悪くなかったようです。気持ちもリフレッシュできているようですね。多少行きたがるなどの課題を残す中で前走をきっちり勝ち切り、いい形で本番に向かえそう」とうなずいた。
紫苑S2着サウンドビバーチェ(高柳大)は、岩田望騎手を背にCWコースで単走。強めに追われて自己最速の6ハロン79秒2-11秒4を計時した。高柳大調教師は「ひと叩きしたぶん、テンションが高くなっていますが、動けていますからね。精神面が課題ですが、落ち着いてレースに臨めれば」と語った。
ローズS3着エグランタイン(笹田)は坂路で併せ馬。仕掛けられて自己最速の4ハロン52秒2(ラスト1ハロン13秒0)をマークし、ミヅキ(新馬)に2馬身先着した。笹田調教師は「ある程度、負荷をかけたかった。馬場が悪くてしまいがかかったけど、全体的には予定通り。未勝利戦(4走前)の後に休ませて体が充実してきた」と、春からの成長をアピールした。
ウォーターナビレラ(武幸)は、坂路単走で馬なりのまま4ハロン53秒5-12秒8。武幸調教師は「涼しくなってから栗東に戻して順調です。精神面がいくらか穏やかになって、体も減らなくなった。オークスでイレ込みがきつかったので、前走は落ち着くようにやったけど、逆にのんびりしすぎて競馬モードに入らなないまま終わった」と話した。
メモリーレゾン(長谷川)は古川吉騎手を背に坂路単走。ゴール前で追われて自己最速の4ハロン50秒7-11秒9をたたき出した。鞍上は「もともと攻め駆けする馬でなかったが、動くようになった。1週前としては十分。前走は休み明け、初めての重賞、速い時計にも対応していい内容だった。上積みもある」と好気配を伝えた。