エプソムCの追い切りが5日、東西トレセンで行われた。ミッキースワローは、美浦のWコースで併せ馬。直線で悠々と差を詰めて、叩き2走目の良化をアピールした。一昨年のセントライト記念以来のVへ視界良好だ。『S』評価は栗東の坂路で素軽い走りを披露したサラキア。
上昇気流に乗ったミッキースワローが、Wコースで蒸し暑さを吹き飛ばす切れ味を披露。騎乗した菊沢調教師も納得の表情を見せた。
「時計は気にせず、前に目標を置いてしまいだけの感じで…。動きはよかったです。メリハリもついて弾んでいました」
はるか前方のプリモスペード(3歳未勝利)を見ながら、徐々にペースアップ。直線に向いても僚馬との差は3馬身ほどあったが、内から鋭く脚を伸ばしてゴール前で捕らえて同時入線だ。馬なりで5ハロン69秒9-12秒8とラストだけの内容だが、さすがの末脚。1週前にもWコース5ハロン67秒1-12秒2を馬なりでマークしており、「短期放牧を挟み、前走よりよくなっている」と師は満足げだ。
久々で挑んだ前走の新潟大賞典は、後方待機策。直線の残り300メートルまで、前があかなかったが、最後は力強く伸びて0秒1差の2着。トップハンデ57・5キロを背負い、さらに最内枠で厳しい競馬を強いられたが、昨年のAJCC(2着)以来の連対を果たした。「斤量を背負っていたけど、力のあるところを見せた」とトレーナーは合格点をつける。
昨秋は世界レコードのジャパンCで5着、有馬記念は稍重馬場で11着。疲労は大きかったが、その後の休養で体はたくましさを増した。現状について菊沢調教師は「7、8歳まで使うことになると思うくらい、まだまだ上が望めるけど、全体的によくなってきました」とコメント。週末の雨予報を含め、レースに向けて「(雨は)仕方ないこと。ただ高速馬場になるよりはいい。外差しが利く馬場になるなら、その方がいい」と続けた。
舞台は、ジャパンC、新潟大賞典に続く3度目の左回り。「回りはどちらでも。状態次第だと思います。新潟であれだけの競馬をしてくれたし、しまいは確実なので」と師は期待を寄せる。一昨年のセントライト記念以来となる重賞2勝目へ、府中の長い直線で決め脚を生かしたい。 (千葉智春)
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