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 悲願のGI初制覇に燃える昨年2着馬の(4)ストロングリターンは2日、美浦坂路を2本。落ち着きがあり、2本目は大きなストライドで力強く駆け上がり4ハロン66秒9-50秒6-15秒9をマークした。「変わりなく順調。もともと追い切りは動く馬だし、(休み明けを)1回使っていい意味でのガス抜きができたと思います。去年はあと一歩及ばすに2着でしたが、ひと叩きして良くなっているので楽しみ」と橋本調教助手は昨年の雪辱を意識する。

 前走の京王杯SCで約1年2カ月ぶりの勝利を挙げた(7)サダムパテックは、2日午後3時半に東京競馬場に到着した。東京への輸送は前走も含めて何度も経験があるためか、おとなしく馬房に入り、塩満調教助手は「まったくいつもどおり。落ち着いていますね」と笑顔。昨秋は勝ちきれないレースが続いたが、「連戦の疲れもあったんだろうね。見た目に何か変わったとは思わないけど、左回りは調教でも走りがスムーズだし、雨が降っても極端に馬場が悪くならなければ大丈夫」と、悲願のGI制覇を期待していた。

 今年に入って本格化を遂げた(2)ガルボは、美浦坂路で3ハロン46秒2-15秒0。弾むようなフットワークで前日調整を終えた。

 「いつも通りの調整で、感じはいいね。できれば良馬場の方がいいけど、ちょっとぐらいの道悪なら大丈夫。状態はいいので、あとはジョッキー(石橋脩騎手)が気楽な気持ちで乗ってくれれば…」と菊地調教助手は自信を持って送り出す。

 昨秋のマイルCSの勝ち馬(11)エイシンアポロンは、2日午後3時23分に東京競馬場に到着。洗い場で脚もとのチェックを受けている時も落ち着いていた。中野調教助手は「輸送は混むところもなくスムーズに来たよ。前走(マイラーズC14着)は追い不足と太め残りで力を出せなかったが、この中間は4本の追い切りをきっちりと消化してきた。今回は中身が違うし、実績のある東京で巻き返したい」と秋春マイルGI制覇に意欲を見せた。

 昨年の覇者(15)リアルインパクトは2日、美浦坂路を1本の後、Wコースで約1周のキャンター調整を行った。走りにだいぶ素軽さが出ており、気配は上々だ。「追い切りの感じは先週よりも良かったし、冬毛が抜けて体に張りが出てきている。東京は得意で3着を外したことがない(5戦2勝2着2回3着1回)し、当日輸送もプラスだと思います」と橋本調教助手は連覇へ向けて、前向きな姿勢だ。

 昨年のマイルCS2着馬で、マイラーズC7着からの巻き返しを期す(9)フィフスペトルは2日の午前4時に美浦を出発し、6時44分に東京競馬場に到着した。その後は約1時間の運動を消化。「追った後も順調だし、気持ちも入っている」と加藤征調教師は万全の仕上がりを強調した。日曜は雨の予報が出ており、「馬場がどうなるかだね。ここ2戦は道悪が響いたので…」とトレーナーは芝の状態を気にかけていた。

 6度目のGI奪取に挑む牝馬(10)アパパネは美浦坂路2本の最終調整。2本目は最後だけサーッと流す感じで4ハロン61秒8-45秒2-13秒8をマークした。トレードマークのシャドーロールを小刻みに揺らしながら、伸びのあるフォームを披露。活気に満ちた走りは好印象だ。「(2本目の最後で)少し伸ばしたのは乗り手の気持ちの表れ。馬自体は前走時と変わらないし、変わらないのが一番。雨も今までに経験しているから問題ない。枠もいいね」と国枝調教師は女王の底力に期待を寄せている。

 ヴィクトリアマイル2着の(12)ドナウブルーは2日午後3時20分に東京競馬場に到着した。輸送が苦手なタイプで、多少うるさい面を見せたが、馬房に入ると落ち着きを取り戻した。杉山調教助手は「前走のときより輸送では少しうるさかったかな。でも、見た目は馬体が大きく減ったように見えない。それに、当日のテンション次第だから。ひどいイレ込みだった中山牝馬Sのようなことがなければ」とレース当日の様子を気にしていた。

 チャンピオンズマイル3着の香港馬(5)ラッキーナインは2日、東京競馬場のダートをキャンターで2周。気合乗りが良く、動きは軽快で、文句なしの最終調整となった。ファウンズ調教師は「前日に追い切りを終えて、レースに向けてのスイッチが入ってきた。状態には非常に満足」と、自信を見せる。昨秋も来日してセントウルS2着、スプリンターズS5着と日本の馬場への適性を示しているだけに、日本馬にとっては脅威の存在となりそうだ。

 デビューから8戦連続連対中の香港馬(14)グロリアスデイズは2日、東京のダートをダクとキャンターで2周。力強い脚取りだった。サイズ調教師は「予定どおりの調整ができて順調な仕上がり。アルマダ(08年2着、09年8着)、サイトウィナー(09年6着、10年5着)と同じぐらいの自信だが、相手関係で勝敗は変わるもの。先行馬を行かせて中団から競馬するので、外めの枠も良かった」と淡々と話していた。

 マイラーズCを逃げ切り、今回も逃げ宣言している(13)シルポート。東京競馬場には僚馬サダムパテックコスモセンサーと一緒だったこともあり、馬房で落ち着いてカイバを食べていた。松尾調教助手は「輸送も含めて調整はすべてうまくいきました。いい仕上がりで臨めると思います」と状態に自信を見せた。3日は雨予報だが、芝の重~不良馬場は【1・2・0・0】と得意。松尾助手は「雨は問題ないです。どんな馬場でもこの馬の競馬をするだけ」とむしろ歓迎の様子だった。

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