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第66回東京新聞杯(7日、東京11R、GIII、4歳上オープン国際、別定、芝1600メートル、1着本賞金3900万円 =出走14頭)吉田隼人騎乗の5番人気スマートレイアーが鮮やかに逃げ切り、重賞2勝目を飾った。タイム1分34秒1(良)。この後はサンケイスポーツ杯阪神牝馬S(4月9日、阪神、GII、芝1600メートル)からヴィクトリアマイル(5月15日、東京、GI、芝1600メートル)を目指す。2着はエキストラエンドでディープインパクト産駒のワンツーフィニッシュとなった。1番人気のダッシングブレイズは直線で内ラチに接触して落馬し、競走中止となった。
紅一点の芦毛が意表を突く戦法で牡馬勢を翻弄した。差し・追い込み馬のイメージが強かったスマートレイアーが、キャリア初の逃げを打って2馬身差の完勝。初コンビながら、一昨年4月のサンスポ杯阪神牝馬S以来となる重賞2勝目に導いた吉田隼騎手が、爽やかな笑みを浮かべた。
「最近は好位でも競馬をしていたし、長くいい脚を使う印象があった。前に行きたい馬もいなかったのでスタートから出していこうと考えていた。大久保先生からも『ゴールドアクターのように乗ってくれ』と。まさかハナに立つとは思わなかったが…」
好スタートを切ると、勝った昨年の有馬記念のように手綱を押して飛び出した。馬場のいいインに入れてすっとペースを緩め、前半5ハロンを60秒6で通過。「遅いペースなのに後ろの馬も来なかった。直線に向いたときは『こんなに楽にいっていいのかな』と」と鞍上。金縛りにあったかのように動けなかった牡馬勢を尻目に、ラスト3ハロンを33秒5でまとめて押し切った。
管理する大久保調教師も驚きを隠さなかった。「隼人が『ハナに行っちゃったらどうしましょう?』と聞いてきたので、『そうなったら仕方がないよ』と答えたが、本当にそんな展開になるとはね」とレース前のやりとりを振り返りつつ、「最後は突き放したし、力があるなと思った。6歳でもまだまだ衰えた感じはしない」と愛馬の能力も再認識した。この後はサンスポ杯阪神牝馬Sをステップに、ヴィクトリアマイルで女王の座を狙う。
逃げから追い込みまでオールマイティー。変幻自在の立ち回りを身につけて、悲願のGIタイトルをくっきりと視界にとらえた。 (板津雄志)
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スマートレイアー 父ディープインパクト、母スノースタイル、母の父ホワイトマズル。芦毛の牝6歳。栗東・大久保龍志厩舎所属。北海道新ひだか町・岡田スタツドの生産馬。馬主は大川徹氏。戦績19戦7勝。獲得賞金2億7241万8000円。重賞は2014年サンケイスポーツ杯阪神牝馬Sに次いで2勝目。東京新聞杯は大久保龍志調教師、吉田隼人騎手ともに初勝利。馬名の意味は「冠名+層」。
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