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高松宮記念の追い切りが24日、東西トレセンで行われた。シルクロードSを制したジョーカプチーノは栗東坂路で4ハロン55秒7と時計は平凡も動きは軽快。09年NHKマイルCに次ぐGI2勝目へ態勢は万全だ。シルクロードS2着のアーバニティは美浦Wコースでソフトな内容ながらも、好調をアピール。栗東坂路で追われたオーシャンS勝ちダッシャーゴーゴーの気配のよさも目立った。
GI2勝目に向けて、やり残したことはない。シルクロードSを快勝したジョーカプチーノは、坂路で軽めの最終追い。派手さはなかったが、沈み込むようなフォームで、キビキビとした動き。状態のよさがストレートに伝わってきた。
「放牧から帰厩した後も順調にきているし、動きがよかったですね。体の張りもいいし、いい状態で出せると思います」
予定通りの調整に、中竹調教師は満足感を示した。4ハロン55秒7-39秒3-12秒8のタイムは速くはないが、先週17日には4ハロン51秒2、ラスト1ハロン12秒6の好時計をマークして、20日にも4ハロン56秒6の時計を出した。入念な調教を積んできており、最終追い切りはソフトな内容で十分だった。
前走のシルクロードSは出遅れ。中竹師も「“やっちゃった”と思った」ほどのロスで、短距離戦では致命的と思われたが、直線一気の追い込みで差し切った。上がり3ハロンは32秒6と破壊力抜群。58キロを背負い、10キロ増の馬体で、さらに、いつもの先行策とは違う戦法。そんな条件での圧勝が、GI馬の底力だ。
「まぐれでGIを獲った馬、と言われたりしましたから。何とかもうひとつ獲って、胸を張ってGI馬と言えるようにしたいですね」
10番人気の低評価で制した一昨年のNHKマイルCの後、ダービーでは18着に大敗。中竹師の耳には、心ない声も届いていた。だが、ダービーから1年5カ月の長期休養を挟んでも能力に衰えはなく、再びGIの大舞台へ。今度は有力馬として参戦。主戦・藤岡康騎手の言葉にも力が入る。
「千二は競馬がしやすいし、ボクにとっていちばん信頼の置けるパートナー。頑張ります」
よみがえった3歳のマイル王が、今度は古馬のスピード王を目指して、仁川の電撃戦に挑む。 (黒田栄一郎)
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