5月28日の中京11Rで行われた第5回
葵ステークス(3歳オープン、GIII、芝1200メートル、17頭立て、1着賞金=4000万円)は、
松山弘平騎手の1番人気
ウインマーベル(牡、美浦・
深山雅史厩舎)が中団やや前追走から直線半ばで抜け出すと、接戦の2着争いを尻目に2馬身半差の快勝。出走メンバー唯一の3勝馬が力を見せつけ、開業4年目の深山調教師とともに重賞初制覇を果たした。タイムは1分08秒2(良)。
勝ち馬のすぐ後ろから脚を伸ばした
コムストックロード(9番人気)が2着で、さらにハナ差遅れた3着に芦毛の
ブレスレスリー(4番人気)が入った。
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松山弘平騎手(1着
ウインマーベル)「力のある馬なので、スムーズな競馬をしようと思っていました。きょうは風が強かったので、前に壁を作りたかったです。ポジションも思っていた通りの位置を取れましたし、スタートもしっかり出てくれました。力のある馬なので、抜け出すだけだと思っていました。馬が強かったと思います。直線に向いて、手応えもありましたし、抜け出してもしっかり伸びてくれて、強い競馬だったと思います。すごくいい走りをしてくれる馬。初騎乗で依頼をいただいて感謝しています。これからも頑張ってほしいです」
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深山雅史調教師(同)「改めて強い馬だなと思いました。向こう正面で詰まるようなところがあったときはヒヤッとしましたが、抜け出してからは強い勝ちっぷりだったなと思います。1キロ重いぶん、心配ではありましたが、結果を出してくれて問題なかったですね。(ジョッキーも)うまく乗ってくれたと思います。(自身の重賞初制覇は)まだ実感がわかないですね。2歳で入ったときから他の馬と比べても完成度が高かったですね。走るとは思っていましたが、ここまで勝てるとは。最初は芝で使っていましたが、ダートに使ったりして、芝の短距離でブリンカーをつけて一気に走ってくれました。(今後は)オーナーと相談したいと思います。前走の感じなら1400メートルでも折り合えたので、距離の幅もあるのかもしれません。まだまだ先まで楽しみはあると思います」
葵Sを勝った
ウインマーベルは、父アイルハヴアナザー、母
コスモマーベラス、母の父
フジキセキという血統。北海道新冠町・コスモヴューファームの生産馬で、馬主は(株)ウイン。通算成績は11戦4勝。重賞は初制覇。葵Sは
深山雅史調教師、
松山弘平騎手ともに初勝利。