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【白井寿昭氏、血統を斬る】クイーンズ距離短縮OK

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 2月28日に定年のため調教師を引退した白井寿昭氏(70)が、3月23日発売号の僚誌週刊ギャロップでの連載開始を前に、プレ企画として血統理論をサンケイスポーツで披露する。1998年の日本ダービースペシャルウィークで制するなど、GI12勝を挙げた名トレーナーは、今週のフィリーズレビューの注目馬をピックアップ。クイーンズリングに熱視線を送った。

 出走予定馬を見渡すと、父がサンデーサイレンス(SS)系種牡馬で、母はミスタープロスペクター系など米国の豊かなスピード血脈を持っている馬が多いことに気が付くと思います。これが、現在の日本の主流な配合パターンです。今回はその中から、クイーンズリングに注目してみました。

 父マンハッタンカフェは距離の融通性に優れたSS系種牡馬。母系にダンジグという馬がいますが、これはアグネスワールド(英GIジュライC=芝6ハロン)やヤマニンパラダイス(阪神3歳牝馬S=現阪神JF)などを輩出した、豊かなスピードを伝える種牡馬です。クイーンズのスピードは、ダンジグの血に由来するものでしょう。

 ダンジグはデインヒル→ダンシリを通じて、英GI“キングジョージ”を勝ったハービンジャーを輩出。ハービンジャーは日本に輸入され、SS系繁殖牝馬との配合で成功しています。クイーンズの母系を見ると、母の母の父に仏ダービー馬ベーリングがいます。同馬はハービンジャーの母の父で、こうしてみるとクイーンズの母系はハービンジャーの血統と少し似ています。つまり、クイーンズの配合は、ハービンジャー産駒の成功例の逆パターンともなるわけです。

 母の父アナバーはジュライCなどを勝った非常にスピードのある馬でした。初の1400メートルも、母系のスピードがカバーしてくれるはずです。

 もう1頭はコートシャルマン。SS系の父ハーツクライとミスプロ系牝馬の組み合わせです。母の父スマートストライクは米国の一流血統で、母系に長距離適性を伝えるニジンスキーがいることから、成績ほど短距離向きとは思えません。今後も含めて、注目していきたい馬です。

 阪神JF3着ムーンエクスプレスは距離がもちそうな配合。ただ、410キロ台と小柄な点が気になります。

白井 寿昭(しらい・としあき) 1945(昭和20)年1月13日生まれ、70歳。大阪府出身。立命館大経営学部卒。68年に上田武司厩舎(当時京都)で厩務員、73年から同厩舎で調教助手。78年に調教師免許を取得し、翌79年に厩舎を開業。オークスダンスパートナー日本ダービースペシャルウィーク、芝&ダートのGI馬アグネスデジタルなどを手掛けた。2015年2月で定年引退。JRA通算6933戦775勝。JRA重賞はGI12勝を含む42勝。

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