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第88回中山記念(2日、中山11R、GII、4歳上オープン国際、別定、芝・内1800メートル、1着本賞金6000万円 =出走15頭)横山典弘騎乗の2番人気、ジャスタウェイが直線で最内から抜け出して完勝。タイム1分49秒8(稍重)。昨秋の天皇賞以来の実戦で力の違いを見せ、ドバイデューティフリー(29日、メイダン、GI、芝1800メートル)に弾みをつけた。2着はアルキメデス、3着ロゴタイプ。1番人気のトウケイヘイローはスタートで出遅れたことも影響して6着に敗れた。
GIウイナーが酷量も休み明けも底力ではねのけた。昨年の天皇賞・秋を制したジャスタウェイが、2014年の始動戦を快勝。ドバイ遠征へ弾みをつけた。
「スタートが速くないと聞いていたので、そこに注意して中山のセオリー通り前で競馬をしました。いい形で代役が務められましたし、ドバイでも頑張ってもらいたい」
騎乗停止中の主戦・福永騎手に替わり、初コンビで勝利に導いた横山典騎手が笑顔を見せる。
ベテランの判断力と鮮やかな手綱さばきが光った。内の(4)番枠から好スタートを決めると3~4番手の内を進み、直線でも最内へ。ラチ沿いを逃げるトウケイヘイローとラチの間、1頭ぶんあるかないかのわずかなスペースを一気に突き抜けた。
「本当にスゴイ。内の狭いところに入っても馬が強いから出られた」
歴代最多タイとなる中山記念4勝目を挙げた名手ノリがパートナーを絶賛する。
自信を持って送り込んだ須貝調教師も「理想の展開。直線は内か外かヒヤッとしましたが、一流ジョッキーなので信じていました。ジャスタのいいところを引き出してくれました」と、強さを再認識。58キロを背負っての完勝に「強い内容でした」とパワーアップも感じていた。
招待を受諾しているドバイデューティフリーでは福永騎手に手綱を戻し、2006年のドバイシーマクラシックを制した父ハーツクライとのドバイGI父子制覇を狙う。
「世界の強豪が相手ですが、胸を張ってドバイへ行けます」とトレーナーは前を向く。11年には中山記念を勝って遠征したヴィクトワールピサがドバイワールドCを制覇。最高の壮行レースを決めたジャスタウェイもさらなる高みへ羽ばたく。 (森田実)
★2日中山11R「中山記念」の着順・払戻金はこちら
ジャスタウェイ 父ハーツクライ、母シビル、母の父ワイルドアゲイン。鹿毛の牡5歳。栗東・須貝尚介厩舎所属。北海道浦河町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬。馬主は大和屋暁氏。戦績17戦4勝。獲得賞金は3億6099万円。重賞は2012年GIIIアーリントンC、13年GI天皇賞・秋に次いで3勝目。中山記念は、須貝尚介調教師が初勝利、横山典弘騎手は1996年サクラローレル、08・09年カンパニーに次いで4勝目。
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