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【東京新聞杯】ホエール雪辱V!牝馬で21年ぶり

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【東京新聞杯】ホエール雪辱V!牝馬で21年ぶり

 第64回東京新聞杯(17日、東京11R、GIII、4歳上オープン国際、別定、芝1600メートル、1着本賞金3800万円=出走14頭)輸送熱の影響でリルダヴァルサトノシュレンの関西馬2頭が取り消して行われた。優勝したのは中団から伸びた8番人気ホエールキャプチャで、1993年のキョウワホウセキ以来21年ぶり7頭目の牝馬の勝利となった。タイム1分33秒2(重)。春の大目標ヴィクトリアマイルに向け、最高の形で今年のスタートを切った。1馬身差2着に3番人気エキストラエンド。昨年の覇者で5番人気クラレントが3着。1番人気コディーノは4着だった。

 雪が残る東京で白い馬体が躍った。8番人気の低評価をあざ笑うかのように、ホエールキャプチャが得意の東京マイルで男たちを一蹴してみせた。

 「驚いたよ。僕の見る目がありませんでした。すみません」

 デビュー6年目の1992年から23年連続重賞制覇となった蛯名騎手も、激走に驚きを隠せない。牝馬の57キロは牡馬なら59キロに相当。3カ月の休み明けで背負う厳しい斤量に、陣営のトーンは上がらなかった。しかし、クイーンC勝ちに2度走ったヴィクトリアマイルで1、2着と得意の舞台なだけに、馬自身が勝ち方を知っていた。

 道中は中団に控え、直線で外に持ち出すとコディーノなどの強豪牡馬を追い上げ、最後は2着を1馬身突き放す完勝。「1週延びて調教をやれたのも大きかったね」と蛯名は大雪の影響で9日から延期されたことも勝因に挙げた。

 驚いたのは田中清調教師も同じ。「えらい馬だよ。1週延びて気合が乗っていた。東京マイルのGIが楽しみになったよ」と、史上初の2勝目がかかるヴィクトリアマイル(5月18日、東京、GI、芝1600メートル)に向けて自信を得たどころか、牡馬を破ったことで安田記念(6月8日、東京、GI、芝1600メートル)にも夢は広がった。

 すっかり白くなった6歳の芦毛牝馬ホエールキャプチャが、得意の舞台でこの春シーズンもファンを魅了する。 (柴田章利)

ホエールキャプチャ 父クロフネ、母グローバルピース、母の父サンデーサイレンス。芦毛の牝6歳。美浦・田中清隆厩舎所属。北海道新ひだか町・千代田牧場の生産馬。馬主は嶋田賢氏。戦績23戦7勝(うち地方1戦0勝)。獲得賞金は4億8254万2000円(すべて中央)。重賞は2011年GIIIクイーンC、GIIローズS、12年GIヴィクトリアマイル、13年GII府中牝馬Sに続く5勝目。東京新聞杯は、田中清隆調教師が初勝利、蛯名正義騎手は1998年ビッグサンデーに次ぐ2勝目。

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