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七夕賞の追い切りが8日、東西のトレセンで行われた。栗東ではグランデッツァが坂路で好時計をマーク。3歳春のスプリングS以来となる重賞3勝目へ向け、態勢を整えた。上り馬のレコンダイト、実績馬トウケイヘイローも気配の良さを披露。美浦ではアルフレードが堂々の先着を果たし、サンケイスポーツ調教評価で最高の『S』を獲得した。
まだ風が少しひんやりする午前5時の馬場開門直後に、グランデッツァが熱気あふれる動きを披露。雨水を含んで重くなった坂路を力強く駆け上がった。
「朝イチとしてもこの馬場状態を考えれば、いい時計だった。動きも予定通りで、しまいもしっかりしていた。調子はいい」と平田調教師が思わず白い歯を見せる。
調教役を務めた藤懸騎手(実戦は川田騎手)を背に、単走で4ハロン51秒5-12秒3の好時計をきびきびとした脚さばきでマーク。「久しぶりにけいこに乗りましたが、しっかり動けていました。時計も出ていますしね。楽にこの時計ですから」と藤懸騎手は状態の良さに太鼓判を押した。
4カ月ぶりとなった2走前の都大路Sは2着。前走の鳴尾記念は0秒5差の5着に終わったが、直線で前が壁になる不利があった。トレーナーは「追い出しが遅れた。前が開いてからいい伸びを見せたが、脚を余していた。その競馬で休ませるのはもったいないと思って」。不完全燃焼だった前走の鬱憤を晴らすVに意気込む。
「福島は初めてだが、スピードがあるので、小回りが合わないことはない。前に行く馬がいるので流れにも乗りやすい。ハンデは57・5キロだと思っていたが57キロと軽かった。秋のGIに向けて、とにかく賞金を加算したい。スムーズならある程度の結果は出ると思う」
意欲を燃やす平田師と同様に、コンビを組む川田騎手も「前走でだいぶ我慢をする競馬をしましたので、今回の方が流れに乗りやすいと思います」と手応えをつかんでいる。
2011年の札幌2歳Sでゴールドシップ、12年のスプリングSでは、のちのダービー馬ディープブリランテを下し優勝。昨春の都大路Sでは芝1800メートル1分43秒9のJRAレコードをマークした。潜在能力はGI級。グランデッツァが夏のみちのくで、GI初制覇を狙う秋への弾みをつける。 (森本昭夫)
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