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先週は終わってみればルメール騎手のレイデオロが抜け出し、G1・3タテ。そして、3着には川田騎手のキセキが粘り込み、G1における騎手の重要性を(何度目かわからないが)見せつけられることとなった。
今年の秋G1の上位騎手を以下にまとめてみた。(左から1・2・3着)
スプリンターズS 川田 和田 武豊
秋華賞 ルメール 川田 武豊
菊花賞 ルメール デムーロ 武豊
天皇賞(秋) ルメール モレイラ 川田
ルメール×3、武豊×3、川田×3、デムーロ・モレイラ・和田各1、これが麻雀であれば四暗刻も見えてきそうな偏った傾向である。
しかも、人気馬ばかりではなく穴馬も持ってきているあたりに凄みを感じる。2ケタ人気馬を2度3着に導いた武豊騎手をはじめ、ルメールの3連勝も1番人気馬は一頭だけ。川田騎手にしても、スプリンターズSのファインニードル以外は中穴クラスを逃げの競馬で、つまり騎手の判断力で上位に持ってきている。
~JBCの裏開催は騎手に注目~
この話を続けて行くと、結局JBCの3レースも上記の騎手たちを買えという話になりかねないので、少し角度を変えて考えたい。
今週末はJBC3競走にズラリと名馬・名手が集まるわけだが、そうなると気になるのは裏開催である。名だたる外国人ジョッキーや日本人上位騎手が京都に集まる以上は、東京や福島は言葉は悪いが”空き巣”状態になる。この空き巣開催にはかなり顕著な傾向が出ることが多いのだ。
最たる例は南部杯が行われた先月、10月8日(月)の開催だろう。この日は盛岡で南部杯、さらに京都では京都大賞典が行われたために、東京競馬が空き巣状態となった。結果どうなったかというと、戸崎圭太騎手の独壇場である。
10月8日(月)戸崎騎手 (5-2-2-1)
10鞍騎乗して、準パーフェクト。さすがに馬質も良かったために人気馬が中心ではあったが、戸崎を買い続ければ勝てた一日だったのだ。
今週日曜の東京、福島はそういう観点で見ると面白いかもしれない。
東京は唯一の外国人騎手となるオドノヒュー、日本人騎手の中では馬質が良さそうな田辺騎手に注目だろうか。
一方、第3場となる福島は、やや地味な中堅騎手や若手騎手の争いとなりそうだ。新潟開催でも活躍が目立った中堅の津村騎手、若手からはメキメキと腕を上げている鮫島駿、川又、菊沢各騎手に注目したい。
~荒れそうなスプリント、買い方もポイントになるクラシック~
さて、最後にJBCの展望を。
今年は京都での開催となるが、その影響で中央馬が大半を占めるメンバー構成。例年以上に中央馬中心の戦いとなりそうだ。
もっとも荒れそうなのは、JBCスプリントではないか。現在交流の短距離路線は地方勢の台頭も目立ち、直近のオーバルスプリントや東京盃でもノブワイルド、キタサンミカヅキが中央勢を撃破している。ステップも多様で、先行勢も揃ったために非常に比較が難しい。
正直、馬場状態を見ないと何とも言えないが、現時点で…ということならレッツゴードンキには少し期待している。スプリンターズSの内容を見る限りややズブさが出てきている印象で、芝のスピード勝負よりもダートの方が良いかもしれない。今年のフェブラリーSでは見せ場十分の5着に粘っており、外枠からスムーズに運べれば面白そうだ。
JBCレディスクラシックは、交流路線のレベルが低いのがポイントになるか。大将格はルメール騎乗のクイーンマンボだが、前走は大敗を喫しており、全幅の信頼までは至らない。馬券的には牝馬限定の交流転戦組よりも、中央で戦ってきた組の方に妙味がありそうな気がする。
メインとなるJBCクラシックは、ほぼ確実に中央勢の争いだろう。軸という意味での安心感なら充実の5歳秋を迎えているケイティブレイブ。ただ、安定感はあるが中央場所になるとあとひと押しが足りない面もあるだけに、成長著しいサンライズソア、3歳オメガパフュームあたりの逆転にも期待できそうだ。
馬券戦略的にはケイティブレイブの2~3着付けというのもアリではないかと考えている。買い方も重要になりそうな一戦だ。
※最終結論はブログ『TAROの競馬』で無料公開します。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。
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