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阪神競馬場では8日のチューリップ賞に続き、16日に桜花賞トライアルのフィリーズレビュー(GII、芝1400メートル)が行われる。3着までに本番への優先出走権が与えられるレースだが、過去10年の勝ち馬のうち桜花賞を制したのは2005年ラインクラフト1頭だけ。今年も桜戦線はチューリップ賞を圧勝したハープスター断然ムードだが、フィリーズレビュー組も好素材がそろっている。
ホウライアキコ(栗東・南井克巳厩舎)は昨年、新馬-小倉2歳S-デイリー杯2歳Sと3連勝。そのうち、新馬とデイリー杯はレコードタイムをマークするという非凡なスピードの持ち主だ。暮れの阪神ジュベナイルフィリーズはGIデーの熱気の影響か、テンションが高く、直線でいったん先頭に立ったものの、失速して7着に終わった。
仕切り直しの一戦となる今回は、上々の仕上がりを見せている。スピードの絶対値が高いだけに前走から1ハロンの距離短縮は大きなプラス。勝って存在をアピールしたい。
ベルカント(栗東・角田晃一厩舎)はファンタジーSを快勝した後、GI朝日杯フューチュリティSで牡馬に挑戦した。それまでと同様、果敢にハナを奪ったが、ゴール前で脚が上がって10着。だが、牝馬限定戦に戻れば見直せる。中間は坂路で軽快な動きを披露。ホウライアキコと同じく、スピードが勝ったタイプだけに、マイルより1400メートルの方がレースをしやすい。
関東馬エスメラルディーナ(美浦・斎藤誠厩舎)はダートの新馬戦を圧勝。2戦目にはジュニアCを選び、2番手から抜け出してスピードと高い芝適性を証明した。今回は関西地区への長距離輸送がカギとなるが、ポテンシャルは通用しそうだ。短期免許で来日して2週目となるドイツのトップジョッキー、エドワード・ペドロサ騎手の手綱さばきにも注目したい。
アドマイヤビジン(栗東・梅田智之厩舎)は、前々走のこうやまき賞で後のチューリップ賞2着馬ヌーヴォレコルトから3/4馬身差2着。その後は紅梅Sを鋭い末脚を発揮して勝っており、速い流れになればチャンスは十分ありそうだ。
昨年のジャパン2着馬デニムアンドルビーの全妹ヤマノフェアリー(栗東・矢作芳人厩舎)、オークス&エリザベス女王杯馬ダンスパートナーを祖母に持つダンスアミーガ(栗東・中竹和也厩舎)といった良血馬もスタンバイ。自在性が出てきたリアルヴィーナス(栗東・安達昭夫厩舎)や決め手の鋭さには定評のあるホッコーサラスター(栗東・飯田祐史厩舎)、ひと息入れて動きの良さが際立っているグランシェリー(栗東・庄野靖志厩舎)なども差は感じられない。
ハープスター1強ムードだったチューリップ賞と違って激戦になる可能性が高く、馬券的にも面白くなりそうだ。
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