第49回クイーンカップ(18日、東京11R、GIII、3歳オープン牝馬国際(特指)、別定、芝1600メートル、1着本賞金3400万円=出走15頭)
蛯名正義騎乗の
フォーエバーモアが、2番手からゴール前200メートル付近で先頭に立ち、後続馬を振り切って重賞初制覇。単勝1・8倍の1番人気に応え、クラシックに弾みをつけた。タイム1分35秒7(稍重)。クビ差2着に3番人気
マジックタイムが入り、さらに1馬身半差の3着に5番人気
ニシノアカツキ。
ツクバアスナロは左肩跛行を発症して競走除外となった。
フォーエバーモアが、大雪の影響で15日から3日間スライドした
クイーンCを制し、
桜花賞戦線に名乗りを上げた。
「取りこぼせないと思っていた。実力があるのは間違いないからね」
前日17日のGIII
東京新聞杯を
ホエールキャプチャで勝ち、少なくとも1986年以降では初の“月&火曜日”重賞制覇となった蛯名騎手は、ホッとした様子だ。
「たまたま延期になって勝てただけ。でも馬場が良くなったのは、この馬にはよかった」
好スタートから2番手の積極策に出た。前半は掛かり気味。東京の長い直線で、並の馬なら失速するが、フォーエバーは先頭に立っても粘った。後方から
マジックタイムが追い上げてくると、さらにもうひと伸びして重賞初Vだ。
ジョッキーは「包まれて競馬をしたくないと思って、少し出していったらグッとハミを取ってしまった。折り合って競馬ができればもっとよかったけど、完勝です」と笑みを見せる。
鹿戸雄調教師にとっては、開業した2008年の
ジャパンC(
スクリーンヒーロー)に次ぐ重賞3勝目。「ようやく強い馬が出てきてくれた」と素直に喜んだ。
昨年12月の
阪神ジュベナイルフィリーズでは、好位からの競馬で
レッドリヴェールと
ハープスターに差されて3着。しかし、「この子も力をつけている。今回の内容なら
阪神JF組に堂々と挑める」と挑戦状をたたきつけた。
この後は、休養を挟んで
桜花賞(4月13日、阪神、GI、芝1600メートル)に直行。ハイレベルな3歳牝馬戦線で、東の女王
フォーエバーモアが頂点を目指す。(柴田章利)
フォーエバーモア 父
ネオユニヴァース、母
エターナルビート、母の父ペンテリカス。栗毛の牝3歳。美浦・
鹿戸雄一厩舎所属。北海道安平町・追分ファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績4戦3勝。獲得賞金は6769万1000円。重賞初勝利。
クイーンCは
鹿戸雄一調教師が初勝利。
蛯名正義騎手は1999年
ウメノファイバー、2010年
アプリコットフィズに次いで3勝目。