8日の阪神11Rで行われた第27回セントウルステークス(3歳上オープン、GII、芝1200メートル、13頭立て、1着賞金=5500万円、サマースプリントシリーズ第6戦)は、
酒井学騎手騎乗の2番人気
ハクサンムーン(牡4歳、栗東・
西園正都厩舎)が逃げ切り勝ち。断然人気
ロードカナロアは2着に敗れ、重賞連勝は「5」でストップした。タイムは1分7秒5(良)。
絶対王者を打ち破る大金星。自身の競馬に徹した快速馬
ハクサンムーンが、見事な逃げ切りで夏のスピード王に輝いた。
大外の
ハクサンムーンは1完歩目こそ鈍かったが、すぐに巻き返してあっさりとハナへ。
ビウイッチアスがこれに続き、
ロードカナロアも前を射程圏に見据えて3番手の外につける。4コーナーでは早くも外から
ハクサンムーンの直後にマークして、いつでもとらえる手応えに見えたが、手前を替えた
ハクサンムーンが再び加速。容易に差を詰めさせない。ロードの岩田も必死に追うが、最後まで
ハクサンムーンが粘り切り、堂々の逃げ切り勝ち。サマースプリントシリーズ対象レース2、1、1着という成績で、
チャンピオンの座を確定させた。クビ差2着が
ロードカナロア。3馬身1/2離れた3着には直線で外から伸びた3番人気の
ドリームバレンチノが入っている。
ハクサンムーンは、父
アドマイヤムーン、母
チリエージェ、母の父
サクラバクシンオーという血統。北海道日高町・白井牧場の生産で、河崎五市氏の所有馬。通算成績は17戦7勝。重賞はGIII
京阪杯(12年)、GIII
アイビスサマーダッシュ(13年)に次いで3勝目。
西園正都調教師、
酒井学騎手とも
セントウルS初勝利。
酒井学騎手は「
スプリンターズSと変わらないようなこのメンバーで勝てたわけですから、胸を張ってサマースプリントシリーズを獲れたと言えます。強敵を打ち負かすことができて本当にうれしいです。スタートの1完歩目はもともと速くないですし、二の脚のスピードが速い馬ですから、ああいう流れも頭の中にありました。焦ることはなかったですし、スムーズなペースで行けました。待てるだけ待って、ギリギリで追い出すつもりだったので、気配を感じたところで“そろそろかな”と。最後までよくしのいでくれました。ここに来て本当に力を付けていると思います。(
スプリンターズSは)
ロードカナロアもきっちり仕上げてくるでしょうし、ほかにも強い馬が出てきますから、チャレンジャーの気持ちで自分の競馬をしてどこまでやれるかですね」と愛馬の頑張りを称えつつ、GIへと視界を向けていた。
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