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早いものでアッという間に秋GI初戦。いまだに年末の寒風を切り裂くような電撃戦だったころのほうが風情があると思っているのだが、オッサンの戯言か。
そんな嘆きよりも、血統的にもピンとくる馬がいないからか、今週の予想は難しい。◎は一応、春のスプリント覇者セイウンコウセイとする。父アドマイヤムーンはエンドスウィープの後継種牡馬だが、母父にサンデーサイレンスが入っているので、SS系牝馬が幅を利かせる日本では配合に制限が出る。そうしたなかでは、よくやっているなという印象だ。
この馬を中心に主戦場は短距離。使う側も短距離中心に使いたくなるのが自然で、距離が延びれば延びるほど、成績は落ちる。いい脚の使いどころが難しいので、春の高松宮記念しかり、直線に急坂のあるコースは向いている。
前走は休み前の行き掛けの駄賃のような感じで挑んだが、粘りが見られなかった。母父カポウティは淡泊さを持つ種牡馬の代表のような面もあるが、母系はタイキフォーチュンやクラリティスカイなどのマイルGI馬を出しており、そのあたりの良質さが粘りにつながっている。秋の国内での狙いどころはここしかなく、思いどおりの仕上げができていればGI連勝があっていいはずだ。
相手はレッツゴードンキ。春のマイル女王戦では折り合わずになす術もなかったが、リフレッシュして短距離に戻るのは好都合。母父マーベラスサンデーという点から惨敗後に狙うのはどうかという気もするが、そこは父キングカメハメハの血でカバーしてもらおう。
▲にレッドファルクス。スウェプトオーヴァーボード産駒が府中のマイルGIで僅差3着するのだから驚いた。力は十分にあるはず。母系もSS×レガシーオブストレングスと筋が通っており、爆発力を備えている。一気の差し切りがあっても驚けない。
その他も多士済々。寒風を切り裂く時代に連覇したサクラバクシンオーを父に持つビッグアーサーも国内では1年ぶりのレースだが、もともとバクシンオー産駒は休み明けに強い。もまれる可能性のない外枠に入ればなお注意が必要だ。 (アサカ・リョウ)
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