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第71回セントライト記念(18日、中山11R、GII、3歳オープン国際(指)、馬齢、芝・外2200メートル、1着本賞金5400万円、1~3着馬に菊花賞の優先出走権=出走15頭)横山典弘騎乗で2番人気のミッキースワローが中団追走から直線で鋭く伸び、鮮やかに差し切って重賞初制覇を果たした。タイム2分12秒7(良)。1番人気の皐月賞馬アルアインは1馬身3/4差2着。3着サトノクロニクルを加えた3頭が菊花賞(10月22日、京都、GI、芝3000メートル)の優先出走権を獲得した。
遅れてきた大器ミッキースワローの衝撃的な末脚に、中山のファンが声を失った。皐月賞馬を並ぶ間もなく、子供扱いするかのような差し切り勝ち。菊花賞に堂々と名乗りを上げた。
「アルアインに並んだらいいかな、と思ったけど、思ったより簡単にかわしたね」
初コンビの横山典騎手も、想像以上の豪脚には驚くばかりだ。それもそのはず、レースのラスト1ハロンのラップは11秒0。それを残り100メートルほどで一気に先頭に立って1馬身3/4突きはなしたのだから、この馬のラスト1ハロンは楽に10秒台の脚を使ったことになる。まさに破壊的な末脚だ。
スタートダッシュこそ速くなかったが、最初のコーナーを内でロスなく回り、アルアインを前に見る位置取り。4コーナーでもスムーズに外めに持ち出すベテランジョッキーの手綱さばきは鮮やかで、最後の急坂などないかのような伸び脚を引き出した。
「もともといい馬だと聞いていたし、秋に良くなればと思っていたからね。菊花賞が楽しみになったよ」
意外にもこれがセントライト記念初勝利だったノリの笑顔からも、期待感が伝わってきた。
「まだ子供っぽくて、きょうもパドックで鳴いていたぐらい。でも、普段から動きが速くて運動神経がすごいんです」
菊沢調教師も成長した馬の姿に感心しきり。始動が遅れた馬のためクラシック登録をしていなかったが、野田みづきオーナーの了承を得て、追加登録料200万円を支払って菊花賞に挑戦することを明言した。
菊沢師の夫人は横山典騎手の妹という間柄。NHKマイルC馬で秋華賞の有力馬であるアエロリットに加え、このミッキースワローも菊花賞を狙う立場になった。義兄弟コンビが、この秋、京都の大舞台で大暴れの予感だ。 (柴田章利)
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ミッキースワロー 父トーセンホマレボシ、母マドレボニータ、母の父ジャングルポケット。鹿毛の牡3歳。美浦・菊沢隆徳厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は野田みづき氏。戦績6戦3勝。獲得賞金8026万7000円。重賞初勝利。セントライト記念は菊沢隆徳調教師、横山典弘騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+ツバメ」。
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