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第53回小倉記念(6日、小倉11R、GIII、3歳上オープン国際(特指)、ハンデ、芝2000メートル、1着本賞金4100万円 =出走13頭)
サマー2000シリーズ第3戦は、4番人気のタツゴウゲキが好位から伸びてV。ミルコ・デムーロ騎手の落馬負傷で乗り替わった秋山真一郎騎手(38)=栗・フリー=の鮮やかな手綱さばきで重賞初勝利をもぎ取った。タイム1分57秒6(良)。1番人気のストロングタイタンは8着に敗れた。
ここ一番で存在感を見せつけた。“緊急代打”の秋山騎手が、格上挑戦のタツゴウゲキを巧みに導いて重賞ゲット。52キロの最軽量を生かして、台風が迫る小倉のターフを力強く駆け抜けた。
「代打で急きょでしたが、勝ててよかったです。まだまだジョッキーを続けられそうですね」
21年目のベテランが会心の笑顔を見せる。7Rで、M・デムーロ騎手が落馬負傷したため騎乗。依頼した鮫島調教師も「柔らかくフワッと乗ってくれるので、合いそうだと思った。うまく運んでくれたね」と感謝することしきりだった。
好スタートから、好位のインをロスなく追走。抜群の手応えで直線に向くと、最内のあいたスペースを突いて鋭く伸びる。外めから押し切りを狙うサンマルティンに、内から馬体を併せていき、最後はハナ差かわして激闘をものにした。
「うまくスタートを出て、いいポジションが取れました。いつも戸崎君に負けているので、2着かと思いましたが、何とか届いてくれてよかった」
2016年シリウスS(マスクゾロ)以来となる、通算重賞32勝目をホッとした表情で振り返る。初騎乗だったが、「だいたい雰囲気はつかめていましたし、先生から具合もいいと聞いていました。またがっていい馬だなと思いました」と好イメージを持って挑み、見事に答えを弾き出した。
タツゴウゲキはサマー2000シリーズのトップに浮上。このあと体調次第では、最終戦の新潟記念(9月3日、新潟、GIII、芝2000メートル)に参戦することも。「前走を使ってよくなっていたし、疲れがなく同じような感じでいければ可能性もある」と師はまとめた。5歳の夏を迎えて本格化を遂げたタツゴウゲキが、まだまだ高みを目指していく。(斉藤弘樹)
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タツゴウゲキ 父マーベラスサンデー、母ニシノプルメリア、母の父シングスピール。鹿毛の牡5歳。栗東・鮫島一歩厩舎所属。北海道新冠町・川上牧場の生産馬。馬主は鈴木高幸氏。戦績17戦4勝。獲得賞金8523万5000円。重賞初勝利。小倉記念は鮫島一歩調教師、秋山真一郎騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+剛撃」。
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