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第62回日経新春杯(18日、京都11R、GII、4歳上オープン国際、ハンデ、芝・外2400メートル、1着本賞金5500万円=出走18頭)岩田康誠騎乗で6番人気のアドマイヤデウスが中団追走からインを突いて伸び、骨折による7カ月半のブランクをはね返して重賞初勝利を飾った。タイム2分24秒8(良)。今後は天皇賞・春(5月3日、京都、GI、芝3200メートル)を大目標に調整する。2着は10番人気フーラブライド。1番人気サトノノブレスは11着に敗れた。
雌伏のときを経て、素質馬が復活ののろしを上げた。アドマイヤデウスが7カ月半のブランクをはね返して重賞初V。岩田騎手は進化を遂げた相棒の姿に、満足げな表情を浮かべた。
「きょうはポンとスタートを出て、前に行けました。自分からハミを取って、リズムよく運べました。落ち着きが出て、成長していましたね」
道中は中団のインでじっと息を潜めて、動きだすタイミングをうかがった。直線入り口で馬群がばらけた瞬間、迷わず内ラチ沿いを選択。GOサインが出ると上がり3ハロン33秒8と鋭い末脚を繰り出し、一気に抜け出した。
「直線まで我慢すれば伸びてくれる馬。うまくさばけました」とジョッキーは振り返る。2着フーラブライドとの3/4馬身差は、そつのない騎乗が呼び込んだ結果。「岩田君がうまく乗ってくれました」と、橋田調教師も好プレーをたたえた。
昨春の若葉Sで、のちの皐月賞3着馬ウインフルブルームを下して勝つなど潜在能力は高い。昨年春は気性の激しさを見せていたが、「今はうるさいなかにも余裕がある」と竹之下助手は成長を実感する。ダービー7着後の骨折休養中に精神面をリセットし、肉体面はパワーアップ。「体重がプラス8キロ。背丈が伸びて、成長してくれましたね」と、橋田調教師も誇らしげな表情を見せた。
この後は天皇賞・春を大目標に、在厩で調整する予定。「長いところでもいけそうですしね」とトレーナーは胸を張る。岩田騎手も「すごく素質を秘めています。もっと走ってくれると思う」と、さらなる活躍を見込む。
ひと回りたくましくなって帰ってきたアドマイヤデウス。古馬中長距離路線の新星となった素質馬が、今年のGI戦線を盛り上げてくれそうだ。 (宇恵英志)
★18日京都11R「日経新春杯」の着順&払戻金はこちら
アドマイヤデウス 父アドマイヤドン、母ロイヤルカード、母の父サンデーサイレンス。栗毛の牡4歳。栗東・橋田満厩舎所属。北海道浦河町・辻牧場の生産馬。馬主は近藤利一氏。戦績9戦4勝。獲得賞金9586万2000円。重賞初勝利。日経新春杯は、橋田満調教師が2006年アドマイヤフジに次いで2勝目、岩田康誠騎手は初勝利。馬名の意味は、冠名+天帝、天主。
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